イヤイヤ期はいつからいつまで?前兆や子どもに振り回されない対処法を解説
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なにをするにも「イヤ!」と反抗されてしまうイヤイヤ期。
多少のわがままではなく、泣き叫ぶ、暴れる、叫ぶといった手がつけられない状況が続くと、いつも以上に手がかかりヘトヘトになりますよね。
今回の記事では、「イヤイヤ期はいつまで続くの?」に対する答えや、子どもに試したいイヤイヤ期の対処法などを紹介します。
絶賛イヤイヤ期を迎えている、2歳の娘をもつ私が、リアルな体験談を踏まえてお話しします!
またこの記事は、心理カウンセラーの芙和先生のアドバイスも掲載しています。
ぜひ参考にしてみてください!
この記事の監修者
芙和せら
一般社団法人<芙和せら>心理研究所所長
一般社団法人<芙和せら>心理研究所所長。公認心理師(国家資格)、芸術療法士、子ども花育セラピスト、心理カウンセラーとして親子関係支援、子どもたちの健やかな育ちの支援をしており、不登校や発達障害など、問題を抱える子どもたちにも向き合っている。近年は「生花による子どもの心育て=花育」に力を注いでおり、キッズベリー花育ラボの所長や、花と心の学校の校長も務めている。刊行書籍に花の心理学や花の心理セラピー、ケース別・花の心理セラピー等がある。
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実体験!イヤイヤ期がはじまる前兆ありました
イヤイヤ期に入る前に、なにか前兆のようなものが分かれば少し心構えができますよね。
現在、イヤイヤ期の娘がいるのですが、いま考えると前兆のようなものがありました。
「今日はいつもと違う」「もしかしてこれがイヤイヤ期?」と感じている方は、イヤイヤ期が本格的に始まるサインかもしれません。
気になる方は、チェックしてみてください!
イヤイヤ期の前兆【その①】普段より泣き止まない2歳児
いつもであれば、すぐに泣き止む場面でもグズグズが長く続くことはありませんか?それはイヤイヤ期が本格的に始まるサインかもしれません。
例えば、ベビーカーで気持ちよく寝ていたと思ったら、起きて急に泣き始めたり、車に乗るのが大好きなのに嫌がるようになったりする子もいるでしょう。
このようにイヤイヤ期の前兆は、いきなり「ヤダスイッチ」が入ったり、いつもならそんなに泣かないようなところでグズグズする特徴があります。
イヤイヤ期の前兆【その②】好きなものしか食べない2歳児
今までは、野菜も残さず食べるタイプだったのに、急に好きなものしか食べなくなることありますよね。
うちの娘の場合、2歳頃に好き嫌いがでてきました。今思えばこれがイヤイヤ期の前兆だったなと感じています。
自我の発達による自己主張が激しくなる時期なので、気に入らないものに対して「イヤ」という主張がどんどん増えてきます。
このような特徴がでてきたら、イヤイヤ期を迎える心の準備をしておきましょう。
監修者コメント
子どもの自我が芽生えてきたらイヤイヤ期が本格的に始まる前兆
イヤイヤ期とは、子どもに自発性が芽生えて自立をしようとするときに親のやることを拒否したり、自己主張したりすることです。1歳代でも、ぐずりが増えたり、思い通りにならないと大泣きしたりという兆候が出始めます。
・ついこの前まではパパの抱っこを喜んでいたのに、ママからパパに抱っこを代わると泣く。
・おもちゃや洋服に好き嫌いがあらわれ、こだわりが出てくる。
こんなことがあれば、本格的なイヤイヤ期の前兆です。
イヤイヤ期はいつからいつまで続くの?
本章では、イヤイヤ期がいつからいつまで続くのかを紹介します。「イヤイヤ期の終わりが見えない」と悩んでいるママとパパは多いと思いますが、いつか終わるのがイヤイヤ期です!
「イヤイヤ期はいつまで続くの?」と悩んでいるママとパパは、ぜひチェックしてみてください。
イヤイヤ期は2歳前後から
第一次反抗期とも呼ばれるイヤイヤ期は、1歳半〜2歳頃に始まるケースが多いようです。この頃にイヤイヤ期が始まる理由は、以下の3つが関係しています。
- 自己主張が強くなる
- 自分でできることが増える
- 言葉で伝えるのはまだ苦手
なんでも「自分でやりたい」という気持ちが強いこの時期は、親が手を出すと嫌がることもあるでしょう。
私の娘がイヤイヤ期の頃、ゼリーが上手に食べられずにいたので手伝おうとすると、手をはねのけることがありました。
この時期の子どもは、やりたい気持ちはあるけど上手にできない時期でもあります。
イヤイヤ期は3歳~4歳になると落ち着いてくる
イヤイヤ期は、3~4歳頃になるとだんだんと落ち着いてくる子が増えてきます。
その理由の1つに、自分でできることが増えて、言葉でコミュニケーションをとれるようになることがあげられます。
気持ちの切り替えができるようになり、精神的にも少し成長して会話が上手になってきたらイヤイヤ期終了のサインです。
「最近イヤイヤしなくなったな」と感じれば、子どもは次の段階へと成長しています。
監修者コメント
子どもによって差がある
子どもにより差がありますが、だいたい1歳半頃から始まり4歳くらいまでにおちつきます。
急に始まるイヤイヤ期の原因はなに?
親の立場からすれば、ワガママを言ってるようにみえるイヤイヤ期。
繰り返される「イヤ」「ヤダ」の原因は何なのか気になりますよね。イヤイヤ期の根本には、何が隠されているか見ていきましょう。
2歳前後は自分の気持ちをうまく伝えられない
1歳~2歳頃は、まだまだ上手にお話しができません。
自分の今の気持ち(嬉しい、楽しい、悲しい、怖いなど)を思うように伝えられず、子どもながらにストレスを感じてイライラしてしまうこともあります。
イライラの感情をうまく処理することができず、泣いたり怒ったり、ときにはかんしゃくを起こすことで表現していると考えられます。
魔の2歳児!だけど親に甘えたい
「イヤ」「ヤダ」の発言には、「かまってほしい」「ママとパパに甘えたい」という気持ちが隠されていることもあります。
忙しい時に限って、ワガママばかりされることって多いですよね。つい、「いい加減にして」と言ってしまいそうになる気持ちはとても分かります。
子どもは、わざとママとパパを困らせたり、反抗的な態度をする場合がありますが、それはかまってほしいだけなのかもしれません。
そんなときはなるべくカッとならずに、できるだけ子どもとの時間を取り、甘える時間を作ってあげましょう。
睡眠不足や運動不足が原因のこともある
睡眠不足や運動不足、栄養不足などの生活習慣からイライラしやすくなり、なんでも「イヤ」に繋がることがあります。
まずは、以下の点で当てはまるものがないかチェックてみてください。
- 夜更かしをしている
- 昼寝が短い
- 1日家にいて、思いっきり体を動かしていない
- 好きなものしか食べない
当てはまるものはありましたか?できるところから生活習慣の見直しをして、子どものイライラをなくしてあげましょう。
具体的な解決策の1つに、ベビースイミングで身体を動かす方法があります。ベビースイミングについて詳しく紹介している記事はこちらです。
監修者コメント
イヤイヤ期は成長するための過程
親から見ると急に始まるように見えても、イヤイヤ期に至るには子どもの確かな成長により準備されたものです。1歳頃から自我が芽生え始めます。親とは異なる「自分」という存在を意識し始めるのです。そして、自立心が育ち、自分でなんでもやりたがるようになります。親の言う通りにはならないという自我、自分でやりたいという自発性が親からみると親のいうことを拒否する、言い訳の無い子に見えるのです。
1歳、2歳、3歳のシーン別イヤイヤ期の対処法
イヤイヤ期が続くと、「何をやってもダメ」「どうすればいいか分からない」と悩む方が多いと思います。
特に1歳、2歳、3歳頃までは、イヤイヤ期のピークです。
シーン別でみるイヤイヤ期の対処法を紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
イヤイヤが止まらないときは、切り替えるきっかけを作ろう
イヤイヤ期は、上手に気持ちの切り替えができないの特徴があります。泣きやまないときは、大人が切り替えるきっかけをつくってあげましょう。
例えば、
- 大好きなオモチャで遊びに誘う
- 場所を変えて気分転換させる
- ときにはジュースやお菓子をあげる
これは一部の方法ですが、子どもが何か興味を引いてくれそうなことをしてあげるのがポイントです。
うちの娘は今、お化けごっこが大好きなのですが、「あっちの部屋にお化けいるか見に行かない?」というとノリノリで「行く!」と遊ぶモードに変わり、機嫌が良くなることがあります。
外出時は集中できるオモチャを持っていく
外出時に限って、急にイヤイヤすることはよくありませんか?そうならないために、子どもが集中できるオモチャを持っていくのはいかがでしょうか。
そこで、外出先でも集中できるおすすめのオモチャを紹介します。
- 絵本(図鑑がオススメ)
- シールブックやマグネットブック
- お絵描きセット
- ブロック(持ち運びができる量)
これらは一例ですが、手を使うタイプのオモチャは、長い時間遊んでくれる傾向があります。
また、お家で遊ぶオモチャと、お出かけ用を分けておくのもオススメです。お出かけ用は普段遊べない特別感からじっくり遊んでくれることが増えますよ。
自分でやりたがるときは、最後にお手伝いしよう
1歳~3歳頃は、なんとなく自分でできることが増えてきたけれど、まだまだ完璧に1人ではできません。
【やりたいけどできない】というもどかしさが、「ヤダ」という表現で現れます。
例えば、コップに飲み物を入れる作業など、まだ自分では上手にできないことをやりたがるようになります。
手伝おうとすると「やめて!」と怒ったり、かんしゃくを起こすこともよくあります。このような場合、納得がいくまでとことんやらせてあげましょう!
自分でできずに泣いているときは、「上手にできなくて悔しいね。やってあげるね」というように気持ちを代弁してあげると、素直に手伝わせてくれることがありますよ。
伝え方を変えよう
イヤイヤ期でワガママな子どもに対して、ママとパパは「ダメ!」と注意しがちです。注意をしても「イヤ!」と拒絶されることも多いですよね。
そんなときは、声掛けを変えてみましょう。例えば、おもちゃ遊びに夢中の子どもに「お片付けして」と伝えても、反発されてしまうことがありますよね。時間に余裕があれば、「それが終わったらお片付けしようね」などと伝えてみてはいかがでしょうか。
頭から否定してしまうと、自己主張の妨げになることもあります。なるべく感情的に叱らないように意識しましょう。
監修者コメント
年齢別イヤイヤ期の対処法
【1歳】言葉が未発達なので、どうしたい、ということをうまく説明できません。癇癪を起したり、ぐずったりが表現の中心になります。こんな場合は親が子どもの気持ちを言語化してあげるといいでしょう。「自分でやりたいの?」「これが好きではないのね」などです。親の選んだ洋服を拒否するような場合は、いくつかの洋服の中から自分で選ばせる、自分で食べたがった場合は自分で食べるを実践させてあげましょう。上手にできないのは当たり前のなので、叱りつけたりはしないでおきましょう。小さなことでも達成できたことは子どもの自信につながります。
【2歳】より自立心が強くなり、「自分でやりたい」が増えます。とはいえ、身体の発達が気持ちには追いついてはいません。大人のようにはうまくできないので、イライラがつのり癇癪や乱暴な行動につながります。ついつい「あなたには無理だから」など言いたくなりますが、そこはぐっとこらえて、やりたいだけやらせてあげるのがよいでしょう。そして、大泣きや癇癪では問題が解決できないことも学んでいくのを見守っていきましょう。親の見守る姿勢が自己肯定感を育てます。
【3歳】言葉の発達が著しいので、親が傷つくことを言います。知恵も身についてきているので、わざと親の気持ちを逆なですることをしたりもします。「ママ大嫌い。●●ちゃんちのママが好き!」と言われると、泣きたくなりますよね。でも、これは本心ではなく、自分でやりたいのにママが邪魔することへの怒りの表現であったり、自分の思うように自分ができないことへの八つ当たりであったりします。わがままだと叱るのではなく、じっくりと話を聞く姿勢を見せて「何をどうしたいのか」を説明する機会を与えましょう。自分が尊重される存在であることがわかれば落ち着いてきます。
ママとパパがイライラしてしまうときの対処法
イヤイヤ期の子どもを相手にすると、つい声を荒げたり、厳しく叱ってしまうこともありますよね。
あとで冷静になってみると、「あんなに怒る必要なかったな」と後悔や反省をしてしまうママとパパは多いのではないでしょうか?
本章では、育児でイライラした時の対処法を紹介します。できそうなことから実践してみてください。
時間に余裕を持つ
子どもと一緒にいるとトラブルはつきもの。
子どもが小さいうちは、予定した時間通りにいかないこともしょっちゅうで、ついイラっとしてしまいますよね。
特に育児では、時間に余裕があればが気持ちにも余裕ができます。
日常の生活で例えるなら、普段の着替えは5分で終わるところに、「もしイヤイヤが発動したら?」と考えてみましょう。
スムーズにいかない日の着替えは30分くらいかかるのであれば、それを見越して30分前から着替えを始めるなどの余裕があれば安心ですね。
とはいえ、なかなか時間が取れないので、できる日だけ試してみましょう!
深呼吸やストレッチをする
繰り返す子どものわがままにイライラしたら、いったん深呼吸をしてみましょう。
できれば、鼻から息を吸って口から出す腹式呼吸がおすすめです。可能であれば、目を閉じて行うのが効果的ですよ。
深呼吸はいつでもどこでも気軽にできるリラックス方法なので、感情的になりそうな時にぜひ試してみてください。
監修者コメント
ママとパパのイヤイヤ期への対処法
忙しい毎日の中で、イヤイヤ期に遭遇すると親も人間ですから、イライラします。そんなときの対処法は次のとおりです。
①「イヤイヤ期があるから自立した人間に育つのだ」と自分にしっかりと言い聞かせる。
②子どもの拒絶は親を拒絶しているわけではないことを理解する。あくまで自分がやりたいだけ。自分の考えを押し通したいだけ。
③自分も忘れているだけで、イヤイヤ期で親を困らせたことに思い至る。
④大きく深呼吸をする。
⑤その場を離れて冷静になる。
⑥周囲に迷惑をかけそうな時は、感情的にならずに冷静に説明する。感情的になって親が怒鳴る、体罰を与えるなどするとかえって周りの迷惑です。
⑦ストレスが限界に達する前に、保育のプロにお任せして、親のストレス解消の時間をとりましょう。
激しいイヤイヤ期でも時間が解決してくれる成長のプロセスですから、永遠にイヤイヤ期が続くわけではありません。自分でできることが増えるにつれ、気持ちや行動が落ち着いてきます。脳機能や身体機能の発達によって必ず出口に到達します。なんにでもイヤというのは、発達した部分と未発達な部分のアンバランスがあるためです。遅い子でも4歳を過ぎるころには落ち着きます。
激しいイヤイヤ期でも時間が解決してくれる
イヤイヤ期は個人差があり「気づかないうちに終わってた」という子もいれば、「いつまで続くの?」と長い期間悩まされる子もいますよね。
どんな子でも、いつかは終わるのがイヤイヤ期です。
ママとパパは大変な時期ですが、程度は違えどほとんどの親がこの辛さを体験しています。
自分だけではないので、「私だけツライ」と背負いこみすぎず、息抜きをいれていきましょう!「いつかは終わる」「今だけだから」と気楽に構えられるといいですね。
イヤイヤ期が終わるとワクワクする日常が待っている
長かったイヤイヤ期が終わると、日常に色々と変化がでてきます。イライラしがちだったママとパパもきっと笑顔の日が増えてきますよ。
例えば、
- コミュニケーションが取れるようになり、子どもとの会話が楽しくなる
- イヤイヤが減り、お出かけがしやすくなる
- ママとパパにも余裕ができる
- 子どもの成長に感動する
このように、イヤイヤ期が終わると楽しいことがたくさん増えてきます。
泣かないように我慢したり、感情のコントロールをしている姿を見る日が来ると思うと、とても楽しみですね。
まとめ
イヤイヤ期に対する対処法などを紹介しました。試した事がない対処法があればぜひ、やってみてください。
うちの娘は現在絶賛イヤイヤ期で、毎日やりたい放題です。ママとパパは振り回されていますが、それでもやっぱり可愛いのが我が子ですね。
今は手がかかる時期ですが、親も息抜きをしつつ子どものイヤイヤを受け止めていきましょう。
監修者コメント
イヤイヤ期は成長するための大切なプロセス
親を悩ませるイヤイヤ期ですが、発達心理学的には大切な時期です。意志をもち、自立した人間になるための基礎固めの時期といえます。親が上手に対処することでその子の未来は明るいものになります。逆に自発性を認めなかったり、叱りすぎたりすると、自信が育たず社会に適応できなくなってしまいます。ほんの一時とはいえ、親にとっては苦労の連続ですが、あたたかく受け止め見守ってあげましょう。そのためにはイヤイヤ期の子どもをもつ親を優しく受け入れる社会であって欲しいとも思うのです。母親なら上手に子どもの面倒をみられるはずという思い込みは、子どもにとっても親にとっても、また社会全体にとってもポジティブな結果を生みません。子どもを預けて、親が羽をのばすのも当たり前の世の中になると、イヤイヤ期の子育てがもっと楽になるはずです。
この記事のライター
田中しづる
【離乳食・幼児食コーディネーター / 主婦ライター】
未就学児2人の子育てをしている、田中しづると申します。
現在は上の子が保育園に通っている間に、自宅で赤ちゃんを見ながらWEBライターをしています。
とはいえ、育児と仕事を両立するのは大変で毎日あっという間に1日が過ぎております。
子育て中のママの悩みに寄り添いながら、役立つような情報を発信していきます!