上手な卒乳の仕方は?卒乳のタイミングや心の持ち方について解説

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「卒乳のタイミングはいつ頃がいいのか」
「大変だって聞くけど上手な卒乳の仕方が知りたい」
今回はこのようなお悩みを抱えるママに向け、卒乳の仕方や時期、ママと子どもの触れ合いについてお答えします。

私自身3人の母として卒乳について悩んで乗り越えた経験があり、また、看護師として小児科で勤務していた経験があることから、同じように悩むママに向け、少しでもお役に立ちたいと思い記事を書きました。

そもそも卒乳とは?

卒乳とは、「赤ちゃんの成長にともない、自然な流れで母乳を卒業していくこと」をいいます。
ママと子どものペースでゆっくりと時間をかけて卒乳をすることで精神的な負担が少ないというメリットがあります。

断乳との違いは何?

「卒乳」と「断乳」どちらも似たことばで混同しがちですが、少し意味合いが異なります。

「卒乳」が自然な流れで母乳を卒業するのに対し、「断乳」はママ自身が決めた日に母乳を中断する事をいいます。

卒乳タイミングは9割が2歳まで

卒乳には明確な基準は設けられていませんが、1歳~2歳頃に卒乳する赤ちゃんが多いです。しかし、赤ちゃんによって成長スピードが違うように、卒乳のタイミングもママと赤ちゃんによってそれぞれ違います。

「1歳だから卒乳しないと」などと気負わず、ママと赤ちゃんのペースで大丈夫です。ママと赤ちゃんの心の準備ができたときが、一番の卒乳のタイミングです。

ママの気持ちも大切

卒乳は、ママ自身の気持ちも大切にしましょう。

周りの意見やその他いろいろな情報をみて焦る気持ちは十分理解でき、私も次男の卒乳が遅く焦っていた時期があります。しかし、卒乳はママが今かなと思った時が卒乳のタイミングです。

周りは気にせずママ自身と子どものペースで少しづつすすんでいけば大丈夫です。

いずれは卒乳していくのでどっしり構えていましょう。

周囲の意見を聞いて焦らないで!

卒乳について焦るきっかけの一つに、周囲からのことばがあります。
周りの人から「まだ卒乳してないの」と言われたり、こどもと同じ月齢の子がすでに卒乳していると知ることで焦ってしまう場合が多いです。

しかし、ほかの赤ちゃんと比べて焦る必要はありません。周囲の意見はひとまず置いておき、ママ自身の気持ちを大切にしましょう。

ママ自身が納得したうえで卒乳を開始しないと、スムーズな卒乳は難しくなってしまいます。

保育園入園が決まった

保育園の入園が決まり卒乳を決める場合もあります。入園に向けて計画を立て、卒乳をすることは決して悪いことではありません。

しかし、まだ母乳をあげたいけど保育園に入るから辞めないといけない、など自分の中で納得ができていない場合には、無理して卒乳する必要はありません。

保育園に預ける時だけ部分的に授乳をせず、その他の時間にたっぷりと授乳時間をつくる方法もあります。

卒乳を避けた方が良いタイミング

卒乳には、避けた方が良いタイミングがあります。

  • ママやパパ、赤ちゃんの体調が優れないとき
  • 家族の行事や予防接種などを控えているとき
  • 乳房にトラブルがあるとき
  • 環境がかわるとき

このような時には卒乳のタイミングではないので避けましょう。体調が悪いときには無理して卒乳を考えず、ママも赤ちゃんもゆっくり休むことが大切です。

また、環境が変わるときにも避けた方が良いです。赤ちゃんが生まれてから毎日続けてきた授乳をやめることは、ママにとっても赤ちゃんにとっても大きな変化となります。

一度にいくつも環境が変わると赤ちゃんもこころの支えがなくなってしまい心身ともに疲れ果ててしまいます。

卒乳を検討してOKなこどもの目安

卒乳のタイミングに明確な基準があるわけではありませんが、お母さんの都合で授乳を勝手に辞められるわけではありません。卒乳をしても大丈夫という赤ちゃんの成長の目安があります。

母乳には、赤ちゃんが成長するための多くの栄養が含まれています。赤ちゃん自身がなにも準備ができていない状態で卒乳をすると途端に栄養不足になってしまいます。

卒乳しても大丈夫な赤ちゃんの目安は以下のとおりです。

  • 1日3食食事を食べている
  • 母乳以外の水分がとれる
  • 活発に遊ぶことができる

詳しく見ていきましょう。

1日3食食事を食べている

離乳食が完了し、1日3食きちんと食事からの栄養がとれていて体重も順調に増えていることが卒乳を開始できる前提条件です。

食事があまりすすまず、母乳やミルクからの栄養が多い場合にはまだ卒乳のタイミングではありません。

母乳以外の水分がとれる

卒乳をする前段階として、子ども用のマグやストローなどを使って母乳以外の水分がとれることも重要です。赤ちゃんの体は水分量が多く、代謝も良いので汗をかきやすいです。そのため、水分補給は重要となります。

母乳が大好きな赤ちゃんは、水やお茶などを嫌がってあまり飲まない場合もあるので、どれくらい母乳以外の水分をとっているのか意識してみましょう。

活発に遊ぶことがきる

卒乳には、遊びも非常に重要となります。まだおもちゃなどに関心がない赤ちゃんの場合は、ママとの触れ合いが一番の遊びです。

そのような場合には卒乳はまだ難しいでしょう。好きなおもちゃや外遊びなど、夢中になって遊べるものがあると気分がまぎれ、遊び疲れて夜もぐっすりと眠れます。

2歳以降もおっぱいはあげてOK

ママも赤ちゃんも卒乳の基準をクリアしていると判断できたら、具体的に卒乳の仕方をみていきましょう。 

赤ちゃんにもこころの準備を

ママは赤ちゃんに卒乳の事をきちんと伝えてあげましょう。突然卒乳の日がくると、赤ちゃんも混乱してしまいます。

言っても分からないと決めつけるのではなく、分かりやすいことばで何度も伝えてあげてください。

たとえば、卒乳すると決めた日に印をつけ、カレンダーで一緒に確認します。「おっぱいはこの日にバイバイだよ」などと毎日伝えてあげることで赤ちゃん自身もバイバイする日がくることを意識できます。

授乳回数を少しづつ減らしましょう

卒乳を決めた日に一度に授乳をやめるのではなく、これまでの回数より少しずつ減らしていくことをおすすめします。

急に授乳をやめると、ママとの触れ合いの時間が急になくなってしまい赤ちゃんは寂しくなってしまいます。また、おっぱいの詰まりの原因にもなります。

おもちゃや外遊びなどで体と頭をいっぱい動かし、授乳回数を少しづつ減らしていきましょう。段階的に減らしていくことで母乳のつまりが原因となっておこる乳腺炎の予防にもつながります。

好きなおもちゃや絵本などを準備

おっぱい以外にもたくさんの楽しい遊びがあること、ママと一緒に遊べる楽しさを教えてあげましょう。
我が家の場合は、室内でも遊べる砂場がこどもたちに大好評。集中して遊ぶので休める時間も確保できました。

子どものお気に入りのおもちゃや絵本、卒乳に向けて新しいおもちゃを準備しておくのも一つの方法です。

外遊びで気分転換

外に出て思いっきり体を動かすと気分転換になります。思いっきり体を動かして遊ぶことでお腹が空き、ご飯もいっぱい食べてぐっすりと眠れるようになります。

一日中子どもがおっぱいを欲しがっているとママも疲れてしまいますがママ自身の気分転換もかねて、外に出てみることをおすすめします。

あまり無理して一緒に思いっきり遊ぶとママも疲れてしまうので、近所をゆっくりとお散歩したり、のんびりと遊びに付き合いましょう。

パパにも協力してもらいましょう!

卒乳は、ママと赤ちゃんだけ頑張れば良いわけではありません。パパの協力が得られる時にはパパにも協力してもらいましょう。

おっぱいを求めて大泣きしている子どもをみることはママ自身も辛いので、パパが協力してくれることでママの負担も軽くなります。外遊びやお風呂、寝かしつけなどパパの協力できることはたくさんあります。

例えば、夜の寝かしつけで添い乳をしている場合、子どもはおっぱいがないとなかなか寝付くことができません。そこで、寝かしつけをパパにかわってもらうと、子どももパパからはおっぱいが出ないことは理解しているので諦めてすんなりと寝てくれる場合があります。

卒乳を夫婦で協力してがんばることで、夫婦の絆も強くなります。卒乳予定日を、パパの仕事が休みの時などに調整するのも効果的です。

卒乳時期にたっぷりの愛情を注いでほしい理由

ママとの授乳時間がなくなることは、子どもにとって大きなストレスになります。

授乳は、ママと子どもにとって大切なスキンシップの時間です。大好きなママに抱っこされ、直接肌のぬくもりを感じることで子どもは強い安心感をいだき、心の安定につながります。

しかし、おっぱいが飲めなくても、ほかの方法で愛情を伝えることはできるので大丈夫です。

愛情をたっぷり伝えてあげる

卒乳時期の子どもには、愛情をたっぷりと注いであげましょう。

赤ちゃんは卒乳時期に大好きなママが離れていくような気がしてしまい、不安でいっぱいになっています。なので、「大好きだよ」と伝えてあげる、ぎゅっと抱きしめてあげる、たくさん抱っこしてあげるなどこれまで以上にスキンシップをとるようにしてあげてください。

おっぱい以外の方法でも、このようなスキンシップや認めてあげる声掛けから、子どもは愛情を感じ受け取ることができます。

何日も泣いて嫌がるようだったら、時期を改める

卒乳開始後、赤ちゃんがあまりにも泣いている、暴れている、体調を崩してしまったなどの様子が見られた場合には無理せず卒乳時期を改めることも大切です。

時期を間違い卒乳をすると赤ちゃんだけでなく、ママも辛い気持ちになりせっかくの卒乳も悲しい思い出になってしまいます。

卒乳のペースは子どもによって違います。一度チャレンジをして失敗をしても時期を改めればいいので焦らなくても大丈夫です。

ママも寂しい 上手な気持ちの切り替え方

これまで続けてきた授乳をやめることはママにとっても寂しいものです。しかし、卒乳は決して悪いことではありません。

マイナスにばかり考えるのではなく、前向きに捉えることも必要です。

写真に残す

おっぱいを飲んでいる子どもの姿はとても可愛く、愛おしいものです。卒乳をするとそのような姿をみることができなくなる寂しさがありますが、赤ちゃんの成長は本当に早いです。

成長の記録をいつまでもカタチとして残しておくために写真を撮ることもおすすめです。マタニティフォトだけでなく、授乳フォトというのもあります。

写真に残しておくことで成長の記録として振り返ることができるので心の整理をすることができますね。

授乳中に控えていたものが食べられるようになる。

授乳中は食べ物や飲み物にも制限が多くあります。飲料水にはカフェインが含まれていないかを確認したり、会食の席でも自分だけアルコール飲料を控えて寂しい経験をしたことはないでしょうか。

更に風邪をひいた時にこの薬は飲んでも大丈夫なのか調べてみたりと考えることは山ほどあります。しかし、授乳が終わると今まで我慢していたコーヒーやお酒も気にせず飲めるというメリットがあります。

寂しさばかりではなく、卒乳後の楽しみも考えて前向きに捉えましょう。

赤ちゃんがすくすくと育っている証と捉える

卒乳は決して悪いことではなく、赤ちゃんが元気にすくすくと育っている証です。

多少寂しい気持ちもありますが、母乳に頼りきりだった赤ちゃんが、離乳食もしっかりと食べられるようになったので成長の証と前向きにとらえましょう。

我慢せずに泣いてもいい

卒乳中は、子どもの気をおっぱいからそらしたり、泣いているこどもに寄り添ったりと、ママもがんばりすぎて疲れてしまいます。授乳はママと子どもの大切なスキンシップの時間なので寂しいのは当然です。

寂しいときや辛いときは我慢せずママも思いっきり泣いてもいいです。

卒乳後は乳腺炎になりやすい

母乳がつくられている状態で卒乳をすると、乳房のなかに母乳が溜まり詰まりをおこし、乳腺炎を起こしてしまう場合があります。

乳腺炎の初期症状

乳腺炎の初期症状として以下のものがあります。

  • 乳房の腫れや痛み
  • 発熱
  • 熱感がある
  • 乳房が硬い、赤みがある

このような症状があるときには乳腺炎を疑いましょう。

発熱・痛みが強いときは医療機関に相談しましょう

熱が出たり、痛みが強い場合には迷わず医療機関に相談しましょう。自己判断は禁物です。

どこに相談したら良いのか分からない場合には、出産した病院に連絡してみるといいです。

卒乳は人それぞれ 卒乳する日は必ずきます

いかがでしたか?今回は、卒乳の仕方や時期、卒乳時期のママと赤ちゃんの触れ合いについて解説しました。

卒乳のタイミングは一人ひとり違います。周りの意見を聞いて焦る必要もありません。
ママと赤ちゃんのペースを大切に、納得できるタイミングで卒乳の日を迎えられることを応援しています。

この記事のライター

さくら みはる

さくら みはる

【資格:看護師 / 小児科にて勤務経験あり】
ライターのさくら みはると申します。11歳・5歳・2歳の3人のこども達の母です! こどもたちは一人ひとり性格も異なり育児の大変さに日々悩み、奮闘しています。 前職は看護師として病院に勤務していました。 小児科での勤務経験もあるので、母として看護師として、育児に悩むママ達の気持ちに寄り添えるような役立つ情報を発信していきます。よろしくお願いします!