ミルクの適温が分かる!正しい作り方と調乳に役立つ機械(ポット)を紹介

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赤ちゃんにミルクを与えるとき、多くのママ・パパは調乳に手間取ってしまうのではないでしょうか。ミルク作りに慣れるまでは、うまくできないのも当然です。

そこで本記事では、ミルク作りに欠かせない適温について紹介します。作り方の手順や消毒方法も解説するので、ぜひ最後までご覧ください。

ミルクの適温は?40℃ぐらいが丁度いい

ミルクの適温は?40℃ぐらいが丁度いい
赤ちゃんのミルク作りで、大事なポイントは「温度」です。ミルクの温度は、34〜40℃ぐらいを目安に調整しましょう。

赤ちゃんによっては、ミルクの温度が原因で授乳を嫌がることがあります。私の娘の場合ですが、体温よりもやや低い34〜35℃くらいのミルクは好みませんでした。

ミルクを与えるタイミングや、哺乳瓶の種類を変えても飲まず困っていましたが、温度調整をしてよく飲むようになりました!ぬるめのミルクをやめて、40℃くらいのやや熱い温度に調整したのが良かったようです。

このように、赤ちゃんによって適温が異なるケースがあります。赤ちゃんが「ミルクを飲まなくて困っている」という方は、温度調整を試してみてはいかがでしょうか。

ミルクを適温にする作り方

ミルクを適温にする作り方
赤ちゃんが産まれたら、まず覚えたいのがミルクの作り方です。お産入院中に調乳指導を受けても、実際に子育てがスタートすると「慣れるまで大変」と感じるのではないでしょうか。

そこで本章では、ミルクを適温にする作り方を紹介します。

  • 哺乳瓶に粉ミルクを入れる
  • 70℃以上のお湯を入れて溶かす
  • 湯冷ましを足す
  • 40℃まで冷ます

正しい調乳方法で、赤ちゃんが安心して飲めるミルクを作りましょう!

1.哺乳瓶に粉ミルクを入れる

赤ちゃんは雑菌への抵抗力が弱いので、ミルクをつくる前は必ず手を洗い清潔にしておきましょう。ミルク作りで必要になる哺乳瓶なども、1回使用する毎に消毒しておきます。

使用するミルクは大きく分けて、以下3つの種類に分けられます。

  • キューブ
  • 液体

以前は粉ミルクが主流でしたが、現代は種類が増えてキューブタイプや液体タイプも人気です。基本的にどれも成分は同じなので、栄養面で変わりはありません。

液体ミルクは価格が他に比べて割高ですが、お湯が手に入りにくい災害時の備えにもなります。日中は母乳と粉ミルク、夜は液体ミルクなどと使い分けている方も多いですよ。

2.70℃以上のお湯を入れて溶かす

粉タイプとキューブタイプを使用する場合は、哺乳瓶に70℃以上のお湯を入れてミルクを溶かしていきます。70℃以上のお湯を、必要量の2/3程度入れて粉ミルクを溶かしましょう。

ミルク作りは「どうして70℃以上のお湯なの?」と疑問に感じる人は多いのではないでしょうか。粉ミルクやキューブタイプには「サカザキ菌」「サルモネラ菌」が隠れているため、70℃以上のお湯で死滅させる必要があります。

サカザキ菌について、厚生労働省が詳しく回答しているので、以下の引用を参考にしてみてください。

Enterobacter sakazakii(以下「本菌」という。)は、ヒトや動物、環境中に確認される多数の菌種を含む腸内細菌科Enterobacter属の細菌です。

この細菌は、特に乳幼児の髄膜炎や腸炎の発生に関係しているとされています。感染した乳幼児の20~50%が死亡したという事例の報告もあります。

また、死亡に至らなかった場合も、神経障害等重篤な合併症が継続するとされています。成人が感染した場合は、その症状はかなり軽度であるとされています。

しかし「お湯の温度が高ければいい」というわけではありません。例えば、100℃の熱湯を使用した場合、ミルクに含まれているビタミンCが破壊されてしまうことがあります。

ミルクを溶かす際は、熱湯しているお湯を70~80℃くらいに冷ましてから使用しましょう。

3.湯冷ましを足す

70℃以上のお湯でミルクを溶かしたあとは、湯冷ましを残りの1/3に入れていきます。そもそも湯冷ましとは、沸かしたお湯を37℃くらいまで冷ましたお湯のことです。

湯冷ましを使用することで、ミルクの調乳時間を短縮できます。「沸かしたお湯をまた冷やすのは面倒…」と感じるかと思いますが、この手間が非常に重要です。

ミルクを溶かすお湯とは別に湯冷ましを用意しておくことで、ミルクの適温まで下げやすくします。熱々のミルクの温度を下げるのに苦労している方は、ぜひ参考にしてみてください。

4.40℃まで冷ます

作りたてのミルクは熱すぎるので、やけどの原因になります。赤ちゃんにミルクを与えるときは、37〜40℃くらいまで冷ましましょう。

赤ちゃんがミルクを欲しがり泣いている場合は、流水や氷水に当てて人肌の温度まで一気に冷まします。手の甲や手のひらにミルクを垂らし「少し温かい」と感じるくらいになっているか確認しましょう。

一度調乳したミルクは、約2時間保管できると言われています。しかし、赤ちゃんが口にしたミルクは20~30分程で捨てるようにしましょう。

調乳機械(ポット)はミルクの適温が分からない人におすすめ

調乳機械(ポット)はミルクの適温が分からない人におすすめ
赤ちゃんに与えるミルクは、適温を目安につくる必要があります。しかし感触だけでは「何度か分からない」と悩む人は多いでしょう。

そこで本章では、ミルクの適温が分からない人におすすめの調乳機械(ポット)を紹介します。調乳機械(ポット)には、大きく分けて以下5種類に分けられます。

  • 保温タイプ
  • 沸騰機能付きタイプ
  • ボトルウォーマータイプ
  • 携帯ボトル
  • マジックベイビー

それぞれ用途が異なるので、ミルクの適温でお困りの方はぜひ参考にしてみてください。

保温タイプ|適温のお湯をすぐに用意できる

保温タイプのポットは、沸騰したお湯を入れておくだけで、ミルク作りに適した70℃以上の温度をキープします。また電子レンジを利用して、お湯を沸かす機能が付いているタイプもあるので、すぐにお湯が欲しいときに便利です。

保温タイプのなかでもおすすめの「調乳じょ~ず」は、外気温からの影響を受けにくいカバーを使用。2時間後でも70℃以上を保つことができるので、頻繁にお湯を沸かす必要がなくなります!

口コミでは「ミルク作りが楽になった」「もっと早く買えばよかった」などの高評価意見がありました。持ち運びにも便利な「調乳じょ〜ず」は、倒れにくい安定した作りになっているので、小さなお子様がいても使いやすいですよ。

調乳じょ~ず 70HW【送料無料】

沸騰機能付きタイプ|温度設定ができる

お湯の作り置きに抵抗がある方は、沸騰機能付きタイプがおすすめです。沸騰機能付きでおすすめの「ピジョン 調乳ポット かんたんミルクづくり」は、ミルク1回分200mlのお湯を、3分で用意できます。

ミルク作りにおいて、お湯を沸かしミルクを計量して、粉がなくなるまで溶かし冷まして…と手順が多くて大変ですよね。沸騰から保温まで対応するので、1台あればミルク作りに役立つこと間違いないでしょう。

沸騰機能付きタイプは、スピーディーにお湯が沸かせるので、授乳回数の多い時期や夜間授乳の際におすすめです。

ピジョン 調乳ポット かんたんミルクづくり

ボトルウォーマータイプ|哺乳瓶で調乳が完結

ボトルウォーマーは、哺乳瓶だけで調乳が完結する優れものです。今回紹介する「LARUTAN ボトルウォーマー」は、以下の機能でミルク作りのアシスタントをしてくれます。

  • 除菌
  • 急速加熱・解凍
  • 保温(37~90℃まで調整可能)

一般的な市販の哺乳瓶であれば使用できるので、気軽に利用できるのも嬉しいポイントです。哺乳瓶だけでなく、紙パックや缶、離乳食の温めもできます。

スチーム機能が付いているので、哺乳瓶やおしゃぶりなどを自動で除菌してくれるので、時短に繋がります。夜間でも見やすいタッチパネル式なので、夜泣きにもおすすめです。

ボトルウォーマー LARUTAN

携帯ボトル|外出に便利

外出先でミルクを与えたいときは「携帯ボトルタイプ」を選んでみてはいかがでしょうか。調乳用として携帯ボトルを選ぶ際は、保温力が高いものがおすすめです。

今回紹介する「SGUAI」の携帯用スマートボトルは、高級ステンレス網を採用しているので保温だけでなく味移りやサビの発生も防ぎます。一目で温度が分かる液晶画面付きなので、ミルク作りにも最適です。

お茶やコーヒーなども持ち運べるので、卒乳したあとも長く使用できますよ。

SGUAI 水筒 スマートボトル

マジックベイビー|色で適温が分かる

赤ちゃんのミルクは「人肌」の温度が適温と言われています。しかし、感覚だけで適正温度を確認するのは分かりにくいですよね。

そこで、ミルク作りに不慣れな方におすすめなのが、一目で人肌の温度が分かる魔法の哺乳瓶「マジックベイビー」です。お湯を注ぐとボトルの色が変化し、人肌の温度になると元通りの色になります。

一目で適温が分かるので、何度も温度を確認する手間が省けます。見た目も可愛いので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
マジックベイビー

使い終わった哺乳瓶の消毒方法

使い終わった哺乳瓶の消毒方法
赤ちゃんの身体は大人に比べて、免疫が不安定で繊細です。そのため、赤ちゃんが口にする哺乳瓶は、しっかりと消毒をする必要があります。

そこで本章では、以下3つの哺乳瓶の消毒方法について紹介します。

  • 沸騰
  • レンジ
  • 消毒液

洗剤で洗うだけでは落としきれない哺乳瓶の汚れは、カビや雑菌が繁殖しやすくなります。上記の方法を参考に、ご家庭に合う消毒方法をみつけてみてください。

沸騰消毒

沸騰消毒は、お鍋で沸かしたお湯の中に哺乳瓶を入れて除菌する方法です。昔ながらの方法ではありますが、コスパが良いというメリットがあります。

1本ずつの消毒が面倒な場合は、1日の終わりのまとめて沸騰消毒をしても問題ありません。沸騰消毒をする時間は、3〜5分程が基本です。

哺乳瓶の素材によって、耐熱温度が異なるので取り扱い説明書を確認しておきましょう。沸騰消毒をしたあとは、ほこりや雑菌が付かないように保管しておきます。

レンジで殺菌

哺乳瓶の消毒において「なるべく手間を掛けたくない」という方は、レンジで殺菌する方法がおすすめです。専用ケースに洗った哺乳瓶をセットするだけで、簡単に蒸気による消毒ができます。

レンジで消毒している間は、赤ちゃんのお世話や他の家事を進められるので、効率よく作業ができるのも嬉しいですね

初期費用は掛かりますが、消毒後は保管ケースとしても利用できるので無駄がありません。ミルクを卒業したあとは、簡易蒸し器として利用できる商品もあるので、ぜひチェックしてみてください。

消毒液に漬け込む

薬剤殺菌は、専用の消毒液に哺乳瓶を漬け込む方法です。洗剤で洗った哺乳瓶を、漬け込むだけのシンプルな方法なので、ほとんどの産院で取り入れられています。

非常に簡単に消毒ができますが、薬剤代が割高に感じる人は多いでしょう。しかし、光熱費が掛からない分、長期的な視点で見るとコスパが良い方法です。

基本的につくった消毒液は、1日の間に繰り返し使用できます。手間のかからない消毒液での殺菌は、授乳回数の多い時期やママの身体を休ませたいときにおすすめの方法です。

ミルクの適温に関するよくある疑問

ミルクの適温に関するよくある疑問

赤ちゃんのミルク作りに悩まされる、調乳の温度。「ミルクの保存はどのくらい?」「水道水は使っていいの?」など、疑問に感じる方は多いでしょう。

そこで本章では、ミルクの適温に関するよくある疑問について紹介します。ミルクデビューを始める方は、ぜひ参考にしてみてください。

寒い日はミルクの温度を高めにしていいの?

A.40℃以上はやけどの心配があります。
寒い時期は室温や着せるもので調整しましょう。

作ったミルクはそのまま保存してもいいの?

A.季節に関わらず、常温で2時間以内に使用します。
調乳後、2時間を超えてしまったミルクは必ず処分しましょう。飲み残したミルクは、短い時間でも保存しないようにする。

げっぷは必ず出さないといけないの?

A.出ない場合は無理なくてOK!吐き戻しが多い子は、様子を見てあげてください。
生後1ヶ月頃になると、空気を飲み込む量が少なくなるのでげっぷをしないことが増えます。

調乳用の水は水道水を使ってもいいの?

A.粉ミルクは家庭の水道水を使用した際に、最適な状態になるよう調整されてるので、水道水がおすすめとされています。
ミネラルウォーターを使用する場合は、硬度60mg/L以下の水を使用してください

ミルクの適温を守り赤ちゃんの健康を守ろう

ミルクの適温を守り赤ちゃんの健康を守ろう
赤ちゃんのミルク作りは、温度調整が重要です。ミルクの適温は40℃ぐらいなので、赤ちゃんに与える前に必ず確認しましょう。

ミルクの適温が「分かりにくい」という方は、調乳機械(ポット)の使用がおすすめです。調乳機械の種類は「保温タイプ」や「沸騰機能付き」など様々なので、ご家庭に合うものを選んでください。

はじめは戸惑うと思いますが、慣れてくると手際よくミルク作りができるようになります。赤ちゃんが飲みやすい適温を、ぜひマスターしましょう!

この記事のライター

田中しづる

田中しづる

【離乳食・幼児食コーディネーター / 主婦ライター】
未就学児2人の子育てをしている、田中しづると申します。 現在は上の子が保育園に通っている間に、自宅で赤ちゃんを見ながらWEBライターをしています。 とはいえ、育児と仕事を両立するのは大変で毎日あっという間に1日が過ぎております。 子育て中のママの悩みに寄り添いながら、役立つような情報を発信していきます!