コリック抱きの方法は?赤ちゃんが泣き止まない時の対処法と楽な抱き方
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「なかなか泣き止ませてあげられない。自分だけができないのではないか」と思っていませんか?
月齢の低い赤ちゃん。何が原因かわからず不安になるパパ・ママは少なくありません。
あれこれ対応をしてみても、何をしても泣き止まない……。このようにわけもわからず泣くことをコリックと呼ぶことがあります。
今回は、いわゆるコリックや対応の仕方について紹介します。ふだん、赤ちゃんが反り返ってしまうような抱き方をしているあなたは要チェック。
実は、赤ちゃんにも親にも楽な抱っこの姿勢で赤ちゃんが落ち着くこともあるのです。
この記事のライター
髙橋幸恵(たかはし・さちえ)
Mama’s Sachi合同会社代表/編集者
LINEで1日1問育児クイズパパ力検定*開発・運営 / 子ども・子育て関連、子育て家庭の防災等に関する企画提案やコンテンツ制作・提供、執筆、アンケート調査なども手がける。
*BabyTech® Award Japan 2020 powered by DNP 大日本印刷 で特別賞を受賞
Table of Contents
コリック抱きとは?
コリックの対処法として、コリック抱きと言われる抱き方が紹介されていることがありますね。
参考にした記事(最後に記載)によると、おとなの腕にまたがるように乗せる抱き方のようです。
なかなか泣き止まない時には試してみるのも一つの方法ですが、安全には十分に注意してくださいね。
そもそもコリックとはどういうものでしょうか。次では、「コリックとは?」「コリックはいつからいつまで続く?」などを解説していきます。
わけもわからず泣く時期には終わりがあることも紹介しているので、ぜひご覧ください。
そもそもコリック(黄昏泣き)とは?
ここからは、泣き止まない時の対応について、専門家監修の「LINEで1日1問育児クイズパパ力検定」の内容やクイズを混じえながら紹介していきます。
- いったい、何が原因で泣いているのかわからない…。
- 泣いている以外に特に問題がなさそうなのに、長時間なかなか泣き止まない…。
このように、わけもわからず泣いている赤ちゃんは、いわゆる「コリック」と呼ばれる状態なのかもしれません。
生後1〜2か月頃に多く見られ、また、多くの場合夕暮れどきに起こることから「黄昏泣き(たそがれなき)」とか「夕暮れ泣き」と呼ばれることもあります。
そもそも赤ちゃんは、空腹やオムツ汚れ以外にもいろいろな理由で泣くものです。
例えば…、
- 痛い
- 眠い
- (何かが起こって)びっくりした
- 暑い
- かゆい
- (ゲップが出なくて)苦しい
- 肌触りが悪い(チクチクする、ゴワゴワするなど)…
といった理由で泣くこともあります。
ですが、そうしたことに一つ一つ対処していってもなかなか泣き止んでくれないこともあります。
パパやママは何が原因で泣いているのかわけがわからず、「一緒に泣きたいよ〜」という気持ちになることも多いかもしれませんね。
コリックはいつからいつまで?
個人差はありますが、コリックは生後1か月頃から始まり、生後3〜5か月頃には落ち着いてくるとされています。
わけもわからず泣くといった泣き方は、月齢が高くなるといつのまにか落ち着いてくるので、しばらくの辛抱です。
コリックの原因は?
実はコリックについて、どうしてこのようなことが起こるのか、はっきりとした原因はわかっていないのです。
ですがまれに、ヘルニアやそのほかの重大な病気が隠れていることがあるので、まずは小児科の医師に相談できると安心ですね。
おなかにガス?自律神経?コリックの時に考えられる原因いろいろ
コリックのはっきりした原因はわかっていませんが、
- おなかにガスがたまっていて苦しい
- 飽きた
- 夕方はママが忙しくて寂しい
- 一日の疲れが出ている
- だんだん暗くなるのが恐い……
などなど、いろいろな理由が推測されているようです。
また、夕暮れ時に多いのは「人間の体をコントロールしている自律神経が、昼と夜の切り替えを行う時間帯だから」とも。
赤ちゃんは未熟だから体がついていっていないということですね。
どこかつらそうな顔をして泣く、何をしても泣き止まないことも多いので心配になってしまいますが、成長の一貫だと考えられたら、少しは気持ちが楽になるのではないでしょうか。
赤ちゃんが泣き止まない時に試したい対策
赤ちゃんが泣くのは不快だからですが、何が不快なのかを見極めるのは、いつもそばにいるパパ・ママでもなかなか難しいものです。
泣いている理由がわからないと不安になるかもしれませんが、赤ちゃんが泣いてくれるから、親は何をしたら良いのかを考え、赤ちゃんとのコミュニケーションがとれるようになっていきます。
「わかってあげられた」「わかってあげられなかった」の繰り返しが、赤ちゃんとの良質なコミュニケーションになっていると考え、まずは肩の力を抜いてみてくださいね。
できる範囲で泣いている理由を想像して、対処してみましょう。
- おむつは汚れていないかな?
- のどが乾いているのかな?
- 逆に、飲みすぎておなかが苦しくなっていないかな?
- 暑すぎたり寒すぎたりしないかな?
室温や服の調整をしてみるのも良いですね。髪の毛など、肌にチクチクするものが赤ちゃんについていないかも確認しましょう。
室内で泣きやまない場合は、外に出てみるのもおすすめです。ベビーカーの揺れや、肌に感じる風が心地よく感じられることもありますよ。
また、抱っこしてあやす時のふだんの抱き方も確認しておきましょう。
赤ちゃんにとって心地よい抱き方|背中を丸めて抱っこ
ふだんの抱き方(横抱き)が、赤ちゃんにとって心地よい抱き方になっているか確認しておきましょう。
生後2か月頃の赤ちゃんはまだ首が安定していません。首がすわるまでは、横抱きで首が後ろに反らないように背骨を支え、赤ちゃんの両腕を前にして、ふんわり丸くなるように抱っこしてあげましょう。
抱っこの時には赤ちゃんの体を丸めてあげたほうが赤ちゃんは落ち着くという経験をするパパ・ママも多いことでしょう。
赤ちゃんにも親にも楽な抱っこ
赤ちゃんのお尻を包み込むようにして、おとなの胸まで引き上げます。
赤ちゃんの背中がアルファベットのCの形になるようにまーるく、そして、おなかが引っ込むように、ふんわりと抱っこしてあげましょう。
頭からお尻までのラインがまっすぐになっていることを確認しましょう。
次に、赤ちゃんにも親にも楽ではない抱っこの例を見てみましょう。ふだんの抱き方が、次のような抱き方になっていないか、確認してみてくださいね。
赤ちゃんにも親にも楽ではない抱っこ
赤ちゃんの腕が下がっている、背中が反っている、頭が下がっている
赤ちゃんの腕が飛び出している(赤ちゃんの体がひねられている)
おとなと赤ちゃんの体が離れている
首がすわるまでは、横抱きで首が後ろに反らないように背骨を支え、赤ちゃんの両腕を前にして、ふんわり丸くなるように抱っこしてあげると良いということを覚えておいてくださいね。
ぐずる赤ちゃんをあやす時のリズムは?〜育児クイズパパ力検定より出題〜
LINEで1日1問、0〜1歳半頃の育児に役立つ知識(発達やお世話、対応の仕方、事故予防・救命法・家庭での応急処置など)を専門家監修のクイズで提供している「育児クイズパパ力検定」。
ぐずる赤ちゃんをあやす時のリズムについて、育児クイズパパ力検定の「子育て仙人」こと、むささびのむさじぃ(育児クイズパパ力検定オリジナルキャラクター)から出題します。ぜひ挑戦してみてください。
月齢の低い赤ちゃん。ぐずってなかなか泣き止まない…。ぐずる赤ちゃんをあやす時のリズムはどちらが良い?
① 素早いリズム
② ゆったりしたリズム
例えばワシは、「大きな栗の木の下で」の歌のリズムであやしておる。
赤ちゃんの体を直接揺するのではなく、まーるく横抱きで、抱いている人自身が、トン…トン…トン…とゆったりしたリズムで、体を上下に動かすと、そのゆったりとした振動が赤ちゃんに伝わるぞ。
かかとをゆっくり上げて、ストンと地面に落とす感じ、ゆっくりしたリズムで足踏みする感じのイメージじゃ。
抱いている人の体を通じて赤ちゃんの体に伝わってくる、地面からのゆるやかな振動が、赤ちゃんにとっては、とても心地良いものらしいのじゃな。
なかなか泣き止まないからと言って、赤ちゃんの体を激しく揺するのは、絶対にNGじゃよ。
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育児クイズパパ力検定監修・抱っこの実演=中澤恵子(保健師・看護師)
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気軽に楽しくクイズにチャレンジして、育児に役立つ知識を知らず知らずのうちに身につけてしまいましょう!
- 赤ちゃんの手足が「冷やっ」としていたら、室内であっても靴下を履かせたほうが良い。◯ or ✕?
- 熱が上がりきったら、布団をたくさんかけるなどして温め、発汗させたほうがよい。◯ or ✕?
- 119番通報では、自分から、できるだけ多くの情報を伝えたほうがよい。◯ or ✕?
上記のクイズ、あなたはわかりますか?
育児クイズパパ力検定では、こういった「知っておいた方がいい知識」をクイズ形式で学べます。LINEで手軽に学べるので、ぜひ取り入れてくださいね。
どうしても泣き止まないことはある。ひとりで抱え込まずリフレッシュを
赤ちゃんが泣いている理由を探し、思いつく限りの対応をしてあげても、どうしても泣き止まないことはあるものです。
「一緒に泣きたいよ〜」という気持ちになることもありますよね。
そのような時には、まずはおとなが落ち着くために、赤ちゃんの周辺の安全を必ず確認してから(赤ちゃんの顔の周りにタオルやぬいぐるみなどが置かれていないか、ベッドの柵はしっかり閉まっているかなど)あおむけに寝かせ、目の届く範囲で赤ちゃんのそばから数分離れてみてはどうでしょうか。
赤ちゃんに落ち着いて向き合うためにも、自分のためにおいしいお茶をいれる、好きな音楽をかける、ストレッチをする、深呼吸するなどして気分転換をし、心のゆとりを取り戻すことはとても大事なことです。
頑張っている自分を労り、ひとりだけで抱え込まず周りのサポートを得ることも考えながら、この時期を乗り越えていけるとよいですね。子育てはみんなでしていくものです。
本記事の「そもそもコリックとは?」以下は育児クイズパパ力検定のクイズの解説を参考に構成・執筆していますが、診断や対処法につきましては必ず医療従事者などにご相談くださいますようお願い申し上げます。
育児クイズパパ力検定につきましては、こちらから↑ご参照ください。
この記事のライター
高橋 幸恵
【株式会社Mama’s Sachi代表】
著書『ふたりの子育てがもっと楽しくなる パパのための育児クイズ115』
専門家監修の、LINEで1日1問「育児クイズパパ力検定」を開発・運営。新生児から1歳半くらいまでの育児や救命法・事故予防などの知識を毎日1日1問クイズ形式で配信しています。サービスを制作しながら得た気づきや、自身の子育て経験などを踏まえ、パパさんママさんがほっと一息つけたり、「自分たちらしい子育て」を考えるヒントになるような投稿をしていきたいと思っています!