【双子ママ直伝】双子の産休・育休~保育園入園まで知っておくと便利な知識

【双子ママ体験談】産休や育休期間・給付金・保育園選びのコツ伝授

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双子を授かって嬉しい気持ちと同時に不安になるのが、産休・育休・お金のことですよね。子どもが産まれると、保育園に入園させてやっと仕事を再開できるようになります。

産休・育休については、単胎を前提とした情報はたくさんありますが、筆者が双子妊娠当時に知りたかったのは、双子を対象とした情報。

本記事では「単胎と双子の違い」にフォーカスして産休〜保育園入園までを紹介します。

双子の産休と育休について

双子の産休と育休について
双子の妊娠が分かったら、まずは産休・育休について確認しましょう。企業によっては双子の産休・育休が初めてということもあります。

単胎とどのような違いがあるのかもあわせて確認してください。

  • 双子の産前休暇は単胎より早く取得できる
  • 双子の育児休暇の期間は単胎と同じ
  • 育児休暇は女性だけのものではない
  • 会社への報告は早めに

双子の産前休暇は単胎より早く取得できる

双子の産前休暇は妊娠予定日の14週間前から取得が可能です。単胎は妊娠予定日の6週間前からなので、かなり早い時期から産前休暇を取得できます。

産休は正社員だけではなく、アルバイトやパートなどでも取得が可能です。

そして「安定期がない」といわれるのが双子妊娠。帝王切開になることも多く、妊娠37週になると出産を提案されるケースが多い傾向です。

出産予定日を入力すると、産休を自動計算してくれるソフトもあるため、企業に申請する際の確認に使用すると便利です。

双子の育児休暇の期間は単胎と同じ

双子の場合、産休は単胎より早く取得できましたが、育休の期間は単胎と同じです。正式には「育児休業」と言い、子どもが産まれてから1歳になるまで取得することができます

「保育所が見つからない」「パートナーと死別した」などの理由がある場合には、1歳半~2歳までの延長が可能です。

育休も雇用形態に関わらず取得が可能ですが、「1年以上の雇用」「子どもが1歳になっても引き続き雇用が見込まれる」などの条件があります。これらの条件も単胎と同じです。

育児休暇は女性だけのものではない

育児休暇は女性だけではなく、男性も取得が可能です。2021年に育児・介護休業法が改正され、男性の育児休業取得を促す目的で設立されたのが「産後パパ育休」です。

2022年10月1日〜施行される予定で、子どもの出生後8週間以内を対象とし、4週間までの休暇を2回に分割取得することができます

同じような名称で「パパ休暇」がありますが、連続した期間で1回の休暇を取得できます。パパ休暇は2022年9月30日で廃止の予定です。

会社への報告は早めに

双子を妊娠した際には、会社への報告を早めにしましょう。上記のように、双子の産休は単胎より早い時期に取得が可能だからです。

早めに仕事の引き継ぎを行い、仕事がスムーズにまわるよう配慮しましょう。

単胎の場合には「安定期まで」と報告を控える傾向もありますが、双子の妊娠に安定期はありません。双子であることを早めに報告しておけば、万が一会社を休むときでも周囲の理解が得られやすくなります

双子のママに適用になる保険・お金のこと

双子のママに適用になる保険・お金のこと
双子のママには管理入院や帝王切開が必要になることがあるため、適用になる保険やお金の知識を備えておく必要があります。

双子の出産・育児経験者の筆者が実際に役に立った保険・お金についてご紹介します。

  • 双子の管理入院は民間の医療保険の対象になる
  • 高額療養費制度と限度額認定証ならどちらを利用する?
  • 妊娠中の入院は傷病手当金の対象になる
  • 帝王切開なら公的・民間保険ともに対象になる
  • 出産育児一時金制度は子どもの数だけ対象になる

双子の管理入院は民間の医療保険の対象になる

双子の管理入院は民間の医療保険の対象になります。通常の入院という扱いになるため、入院給付金はスムーズに申請できました。

女性疾病特約を付けている場合には適用になります。管理入院の際には忘れずに申請しましょう。

管理入院に伴う個室料金や雑費は適用にならないため、注意が必要です。入院時には、部屋の料金を確認しましょう。

また入院が複数回にわたったときにも注意が必要です。入院一時金がある場合には、「継続した1度の入院」と扱われることがあります。

高額療養費制度と限度額認定証ならどちらを利用する?

筆者は、入院と同時に限度額認定証を申請しました。高額療養費制度は、医療費の自己負担金額を超えた場合に後から払い戻される制度です。

限度額認定証は、保険証と一緒に提出すると窓口の支払いが自己負担限度額までに抑えられます。

できる限り手間を省きたかったため、入院した翌日に病院窓口で完結する限度額認定証を申請し、入院中は精神的に落ち着いて過ごすことができました。

限度額認定証の期限は、加入先の保険によって異なるため、必ず申請時に確認をしましょう。

妊娠中の入院は傷病手当金の対象になる

妊娠中の入院は、傷病手当金の支給対象になります。会社の健康保険に加入している方が対象で、国民健康保険の方は対象外なので注意しましょう。

切迫早産や妊娠高血圧症などの入院、自宅療養の場合には医師の診断書があれば傷病手当金の支給対象になります。

しかし産休中は出産手当金が優先となり、傷病手当金を同時に受けることはできません。仮に傷病手当金を受給した場合には、出産手当金の減額がなされます。

帝王切開なら公的・民間保険ともに対象になる

筆者は出産時に帝王切開だったため、公的・民間保険ともに対象になりました。自然分娩は病気に該当しませんが、帝王切開は医療行為になるからです。

帝王切開は単純に手術だけではなく、検査・投薬などさまざまな医療行為を伴い、健康保険が適用になるため自己負担額は3割になります。

民間保険では、「手術費用」「日額入院費用」が支給されたため、保険適用外の食事代や差額ベッド代を差し引いてもマイナスにはなりませんでした。

出産育児一時金制度は子どもの数だけ対象になる

出産育児一時金制度は、子どもの数だけ対象になります。子ども1人につき42万円支給されるため、筆者のような双子の場合には84万円の支給になります。

その後の双子育児は大変でしたが、このときは単純に2倍支給されることが嬉しかったです。

筆者は2ヵ月近く管理入院の期間があったため、ようやく外に出れた嬉しさと、「これまで頑張ってきて良かったなぁ」としみじみ感じた瞬間でした。

いま管理入院の辛さを味わっている双子ママには、出産後の開放感と2人分の出産育児一時金を目標に頑張ってもらいたいです

双子の保育園を選ぶときに心得ておくこと

双子の保育園を選ぶときに心得ておくこと
単胎の子の保育園を選ぶときには、単純に「行かせたい」保育園を選択することができます。

しかし双子となると、ベビーカーの使用が可能か、駐車スペースがあるかなどの条件をもとに選択するため、結果として選択肢が狭まります

  • 双子でも優遇されることはない
  • 双子の保育料は単胎の1.5倍
  • 入園が無理なら自治体の制度を利用しよう

双子でも優遇されることはない

保育園の入園に伴って、双子だからといって優遇されることはありません。筆者が市の担当窓口へ問い合わせたときには、「別々の園になることもあります」という説明を受けました。

筆者の子ども達は、たまたま1人に基礎疾患があったため、「もう1人を先に入園させる」という手段を取ることができました。

体調が落ち着いた時点で、もう1人も同じ保育園に入園させることができたのです。

知り合いの双子ママは、あえて「無認可保育園」を選択し、保育料がかかっても同じ保育園に通わせていました。仕事の前後に2カ所の保育園に立ち寄るのは、なかなか大変ですからね。

双子の保育料は単胎の1.5倍

双子の保育料は、単胎の1.5倍です。双子の場合には1人目を長子、2人目は兄弟姉妹という扱いになるためです。自治体や収入によっては、2人目が無料になることがあるため、問い合わせてみましょう。

幼稚園や小学校の場合には、双子の優遇はありません。現在筆者の子どもは公立小学校に通っていますが、給食費はもちろん、行事費、教材費などすべて2倍の費用がかかります。

習い事も一般的には2倍の費用がかかりますが、現在筆者の子ども達が利用するスポーツ少年団では保育料と同じ1.5倍です。

入園が無理なら自治体の制度を利用しよう

双子を保育園に入園させることができない場合には、自治体の制度を積極的に利用しましょう。

お住まいの地域によって制度は異なりますが、ベビーシッターや子育て支援を利用してママが一息つくことができます。

「双子を保育園に入れるまで」と頑張りすぎるママは、ぜひ入園を検討したタイミングで自治体の制度を利用することをおすすめします。

「産後パパ育休」とあわせて上手に利用すれば、ママが社会と交流を持てる機会を作れるかもしれません。

育児ストレスを軽減するために夫と妻が計画的に産休・育休を取得しよう

育児ストレスを軽減するために夫と妻が計画的に休暇を取得しよう

昔は「子育ては女性がするもの」とされていましたが、昨今は男性も育児に参加できるように制度が新設されたり、取得を促したりする傾向があります。

しかし男性は未だに自ら申請しなければ育児のための休暇を取得できません。

双子の場合には日頃の育児ストレスも大きくなり、仕事をしていた方がストレスがかからないというママも

ママの育児ストレスを軽減するためにも、夫婦で計画的に休暇を取ることをおすすめします。

また、下記ページでは、双子育児経験者の筆者が子育てと仕事を両立するコツを紹介しています。

筆者が仕事復帰した直後の1日のスケジュールなどを交えながら、子育てと仕事の両立のポイントを解説しているので、あわせてご覧ください。

【参考文献】

この記事のライター

青空 太陽

青空 太陽

【資格:病院勤務 / 診療放射線技師】
小学生の双子を育てながら、Webライターとして活動中。 双子の乳幼児期の度重なる入院・手術の経験、自身が持つ医療系国家資格を活かして、 多胎児の育児・障害児の育児についても分かりやすく発信できたらと思っています! 最近はまっていることは、調理家電をフル活用した料理とゲーム、家庭菜園。 子供達も野菜同様、まっすぐ素直に味わい深く育って欲しいと願う今日この頃です。