【保育士執筆】イヤイヤ期がなくても心配ない!その理由は?保育園での実例も紹介

【保育士執筆】イヤイヤ期がなくても心配ない!その理由は?保育園での実例も紹介

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子育てのなかで、一般的に2歳頃にピークを迎えるとされている「イヤイヤ期」。子どもに何を言っても「イヤ」「しない」と拒否され、子育てに疲弊する時期でもあります。

一方で、なかなかイヤイヤ期が始まらず、心配しているパパやママも少なくありません。イヤイヤ期には個人差があり、大人の捉え方によってもさまざまです。

イヤイヤ期がないからといって、成長に問題があるわけではないので過度に心配する必要はありません。そこで今回は、イヤイヤ期がない理由について解説します。

また、保育士歴10年の私が保育園で見られる「イヤイヤ期がない子どもの特徴」についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

イヤイヤ期とは?

イヤイヤ期とは、自我の芽生えから自己主張が激しくなる時期のことです。

パパやママとは違う「自分の存在」に気づいた子どもは、なんでも「自分でやりたい」という気持ちを持つようになります。

しかし、まだまだ言葉の発達が未熟で「イヤイヤ」と、単純な言葉でしか気持ちを伝えられないことから「イヤイヤ期」と呼ばれるようになりました。

イヤイヤ期には個人差がありますが、一般的に2歳頃から始まり「第一次反抗期の入口」ともいわれています。

イヤイヤ期がない子もいる

イヤイヤ期は、1歳から始める子もいれば3歳から始まる子もいます。

なかにはパパやママが「もう子育てをやめたい」と、感じるくらいひどいイヤイヤ期があることも。反対に「イヤイヤ期はなかった」という子ども少なくありません。

しかし、大勢のパパやママが通ってきたイヤイヤ期がないとなると、反対に不安になりますよね。

周囲のパパやママに、イヤイヤ期がないことを相談しても「育てやすくていいね」と嫌味のように取られてしまうこともあるでしょう。

実際に私は、1人目の子どもがイヤイヤ期知らずで「保育士だからイヤイヤにつながる前に対処できていたのかもしれない」と、ちょっと誇らしげに思っていました。

しかし、2人目の子どもはまさかのお手上げ状態。何を聞いても「イヤ」としか答えず、スーパーや駐車場でお構いなしに寝転がるタイプで本当に苦戦しました。

このようにイヤイヤ期には、始まる時期や程度の個人差が大きい特徴があります

イヤイヤ期がない理由は?

イヤイヤ期がないと、嬉しい反面「何か子どもに我慢させているのでは?」と不安になりますよね。

しかし、イヤイヤ期は遅れてくることや、気づかないうちに終わっていることがあります。そこでここからは、イヤイヤ期がない理由や軽く済む理由を解説します。

子どもの個性による

子どもはそれぞれ、生まれつきの気質や性格を持っています。なかには、こだわりが強く声が大きい子どもがいれば、こだわりがなくおっとりしている子もいます。

その個性によって、イヤイヤ期の表現方法に差が生じるのです。

泣きながら大きな声でこだわりを主張され続ければ「大変なイヤイヤ期だ」と感じるはずです。

反対に、少し反抗するものの、おっとりとしていてすぐに気持ちを切り替えられる子だと「イヤイヤ期はほとんどなかった」と感じるでしょう。

このように、子どもの個性によってイヤイヤ期の表現方法や感じ方は全く異なります。

パパやママの捉え方による

イヤイヤ期は、そばにいるパパやママの捉え方でも差が生じます

例えば「イヤイヤ期はご飯を食べたいと泣きながらお皿をひっくり返す」「着替えて散歩にでかけるまでに3時間かかった」などと、イヤイヤ期のエピソードを聞けば身構えますよね。

そのため、軽いイヤイヤ期で済めば、気がつかないこともあります。

また、イヤイヤ期への知識が浅く「今まで何でもパパやママの話を聞いてくれたのに急にワガママになった」と、イヤイヤ期の出現を悲観的に捉える人もいるでしょう。

このように、パパやママの性格や捉え方によっても「イヤイヤ期がひどかった」「イヤイヤ期はなかった」と差が生じるようです。

言葉で気持ちを伝えられる

イヤイヤ期の原因として、言葉の未熟さが挙げられます。自我が芽生えて自分の気持ちを伝えたいと思っているにもかかわらず、その手段が分からない子ども…。

更に、パパやママが子どもが思っていることを読み間違い、イヤイヤに手がつけられなくなるパターンは少なくありません。

しかし、言葉の発達にも個人差があります。2歳前後で「まんま」「ねんね」などの単語しか話せない子もいれば、同じ時期に「ママおやつ食べたい」などの3語文が話せる子もいます。

イヤイヤ期にあたる2歳前後で、自分の気持ちを言葉で伝えられるならイヤイヤに発展しない可能性があります

気持ちが満たされている

イヤイヤ期は、自己主張を受け止めてもらえず欲求が満たされないことによって激しくなる傾向があります。そのため、イヤイヤ期がみられない子どもの多くは、気持ちが満たされているといえるでしょう。

例えば、子どもの「自分でしたい」気持ちを先読みして欲求をうまくサポートしたり、できるのに甘えたい気持ちを認めて甘えさせたり、子どもの気持ちを満たしてあげることでイヤイヤ行動につながらないケースもあります。

もちろん、子どもの性格やパパ・ママの捉え方にもよりますが、子どもが満足するまで思いっきり遊ばせたり、納得するまで待つ時間を確保したりできればイヤイヤ期が軽く済むことも考えられます。

保育園で見られる「イヤイヤ期がない子どもの特徴」

私は保育士として10年、子ども達の成長を見守ってきました。もちろん、イヤイヤ期が大変な2歳児の自己主張をどう受け止めようか悩んだ時期もあります。

反対に「イヤイヤ期がないけど、気持ちを発散できていないのかな?」と、心配になったこともあります。

そこでここからは、保育園で見られる「イヤイヤ期がない子どもの特徴」をご紹介します。

コミュニケーション能力が高く言葉のやり取りが可能

イヤイヤ期がない子どものなかには、コミュニケーション能力が高く、言葉のやりとりが可能な子が多いように感じました。

「一緒にしよう」「ひとりでやってみたい」と、自分の気持ちを言葉にしながら周囲とのコミュニケーションを図る子どもは「伝える」という形で自我を表現しています。

例えば、トイレに行くのがイヤで泣きわめく子どもがいるなかで、保育士に「トイレに行くのがイヤ」と言える子もいます。「どうしてイヤなの?」と聞けば「おうちのトイレと違うから」と答えられます。

このように、イヤイヤの原因が分かれば、その気持ちを受け止めて癇癪を起こす前に対応してあげられるのです。

執着心が少なく気持ちの切り替えが早い

イヤイヤ期が目立たない子のなかには、執着心が少ない子どもが多いようです。

例えば、保育園で出されるおもちゃは「みんなのもの」であり、自分のお気に入りのおもちゃを他のお友達が使っていれば、貸してもらえるまで待たなければなりません。

しかし、執着心が少ない子どもは、すぐに気持ちを切り替えて他のおもちゃで遊びだします。子どもの性格にもよりますが「まあいいか」と、切り替えられる子どもはイヤイヤ期がないように感じました。

我慢することを覚えている

保育園で、あまりイヤイヤを表に出さない子どもは、早くから我慢を覚えているように感じました。

なかにはパパやママが厳しく、大人の顔色をうかがうような姿勢の子どもも。ほかにも、下の子が産まれたばかりや、年の離れた兄弟がいる場合も我慢強い子が多いように感じました。

イヤイヤ期は自我を認めて、自立を促す大切な時期でもあります。子どもの個性や周囲の大人の捉え方によって個人差はあるものの、子ども自身が気持ちを飲み込んで我慢することには注意が必要です

そのような姿勢を見せる子どもには「イヤな気持ちだったら言ってね」と積極的に声をかけるようにしていました。

自分の気持ちを素直に伝えられるよう、温かい目で見守ることが大切です。

イヤイヤ期が遅れてくる可能性もある

「イヤイヤ期がなくて不安」と感じていたとしても、遅れてくることが考えられます。3歳をすぎてから「イヤイヤ!」なんて言われたら大変ですよね。

しかし、イヤイヤ期に個人差はつきものですから、遅れてくる可能性も十分にあります

万が一、イヤイヤ期が遅れてくるようなことがあれば2歳前後のイヤイヤ期の対処法では当てはまらない部分が多く、少し苦労するかもしれません。

今まで自分でできていたことを「イヤ!ママが!」といったり、要求が通るまで意地になって動かなかったり…。そういった幼児期のイヤイヤ期には、子どもの自我を認めて「一人前の存在」として扱うのがポイントです。

しかし、イヤイヤ期が遅れてくることもなく、不安を感じている人も少なくないでしょう。

イヤイヤ期がないことの原因に、発語や他者への興味がなかったり、反応がなかったりすることもあります。

根拠はないようですが、自閉症などの発達障害の疑いといった説もあるため、気になるパパ・ママは乳児健診やかかりつけの小児科で相談してみてくださいね。

イヤイヤ期には個人差があるため心配不要!

今回は、子どもにイヤイヤ期がこない原因の解説や、保育園で見られるイヤイヤ期がない子どもの特徴についてご紹介しました。みんなが手を焼いているイヤイヤ期が、わが子だけにないと思うと、不安を感じますよね。

しかし、イヤイヤ期には個人差があります。いつ始まって、いつ終わるのかは子どもによってそれぞれです。

子どもの性格や、パパやママの捉え方によって変わってくるので、他の子との違いを心配しすぎる必要はありません。子どもの個性を認め、温かく見守ってあげましょう。