赤ちゃんの離乳食はいつからいつまで?始める時期は生後5~6ヶ月頃が目安
更新日:
これから離乳食を始めるにあたり、「始める時期はいつから?」と悩む親御さんは多いのではないでしょうか。初めての離乳食作りは分からないことだらけで、何から手を付けていいのか戸惑いますよね。
本記事では離乳食の順序や、時期に合わせたポイントを紹介します。2人の子育て経験と離乳食・幼児食コーディネーターの資格を活かしてお伝えするので、ぜひ最後までご覧ください。
Table of Contents
離乳食はいつからいつまで?
離乳食はいつから始まり、いつまでに完了するのでしょうか。本章では離乳食を始める時期と幼児食に切り替えるまでの目安をお伝えします。
これから離乳食をはじめる親御さんはぜひ参考にしてください。
離乳食を始める時期は生後5ヶ月~6ヶ月頃
離乳食を始める時期は生後5ヶ月~6か月頃が目安です。厚生労働省の調査では、生後5ヶ月から離乳食を始める人は40.7%、生後6ヶ月からは44.9%)という結果が出ました。
とはいえ離乳食を始める時期は、個人差があるため赤ちゃんのペースに合わせて進めていきましょう。
参照:厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド2019年度改訂版」
幼児食はいつから?1歳~1歳6ヶ月頃に切り替える
1歳半頃になると離乳食から幼児食に切り替えます。「離乳食と何が違うの?」と考える方もいるともいますが、幼児食とは大人のご飯に近づけさせるまでの食事のことです。
明確に「何歳から何歳まで」という決まりはありませんが、大人とほとんど同じものが食べられるようになる5歳~6歳くらいまでの期間を幼児食とします。
食事の進み具合は個人差があるため、目安時期にとらわれず子どものペースに合わせて幼児食に切り替えてください。
離乳食を始める目安にしたい赤ちゃんのサイン3つ
離乳食を始める時期は生後5ヶ月~6ヶ月頃です。とはいえ、離乳食の開始時期は個人差があるため、赤ちゃんからサインがあれば分かりやすいですよね。本章では、離乳食を始める際に、目安になる赤ちゃんのサインを3つ紹介します。
- 首がすわっている
- 支えてあげると1人で座れる
- 食べ物に興味を示す
これから離乳食を始める方は、参考にしてみてください。
1.首がすわっている
一般的に生後3ヶ月~4か月頃になると、赤ちゃんの首すわりが確認できます。首がすわると赤ちゃんにご飯を与えやすくなるので、離乳食を始める1つのサインにしましょう!
そもそも「首がすわる」とは、誰かに支えられなくても赤ちゃんの首がぐらぐらせず、安定して頭を動かせる状態です。「首すわりが判断しづらい」という方も多いと思いますので、首すわりの確認方法を紹介します。
- うつ伏せ状態から自分で頭を上げることができる
- あお向けから引き起こしたときに、首が遅れずについてくる
- あお向けで首を動かせる
自分自身で首すわりを確認する場合は、目を離さず無理させないように注意してください。この時期になると医師による健康診査があるので、首がすわっている状態か確認してもらいましょう。
2.支えてあげると1人で座れる
赤ちゃんが生後6ヶ月くらいになると、大人が支えなくても1人で座れる子が増えてきます。成長には個人差がありますが、座れる状態を5秒間以上キープできる場合は、離乳食を開始する目安です。
しかしこの時期の赤ちゃんは、まだ上手に座れる子は少ないでしょう。多くの赤ちゃんは、手を前について座ったり、長い時間安定したお座りができません。
そこで離乳食を与える際は、ベビーチェアを利用します。ベビーチェアに座らせると嫌がる場合は、大人のひざの上に横向きに座らせ、片手で支えながら与えましょう。
3.食べ物に興味を示す
生後5ヶ月~6ヶ月頃になると、食べ物に興味を示す赤ちゃんが増えてきます。大人がご飯を食べているときに、じっと見たり、よだれを垂らすなどの行動があれば離乳食を始めるサインです。
ただじっと見つめるだけでなく、口をパクパク動かしている赤ちゃんは食べ物に興味を示している状態といえます。赤ちゃんの「食べたい!」というサインを見逃さず、体調の良い時間に離乳食をスタートしましょう。
離乳食初期(生後5ヶ月~6ヶ月)のポイント3つ
離乳食初期は「何に注意をしていいか分からない」という方は多いのではないでしょうか。本章では、特に離乳食初期の赤ちゃんに気を付けたいポイントを3つ紹介します。
- 食材の固さはヨーグルト状を目安にする
- 食材の味を活かした味付けにする
- 楽しい雰囲気で食事をする
これから離乳食を始める方はぜひチェックしてください。
1.食材の固さはヨーグルト状を目安にする
いざ離乳食を作ろうと思っても、はじめは食材の固さに悩むのではないでしょうか。離乳食初期に与える食材の固さは「なめらかにすりつぶしたヨーグルト状態」を目安にします。
1番初めに与える食材は、消化の良い「10倍がゆ」がおすすめです。10倍がゆに慣れてきたら、徐々にほうれん草やニンジンなどの野菜を増やし、1か月を過ぎたら白身魚などのタンパク質をプラスします。
ヨーグルト状の離乳食を飲み込めるようになったら、少しずつすりつぶしを荒くして与えましょう。
2.食材の味を活かした味付けにする
離乳食初期に限らずいえることですが、赤ちゃんに与える食事は食材の味を活かした味付けにします。赤ちゃんの消化器官は未熟なので、味付けを濃くしてしまうと満足に消化ができません。
腎臓への負担がかかり体調を崩しやすくなるため、基本は「薄味」を意識してください。しかし「薄味ってどのくらい?」と悩む方もいると思いますが、素材だけの味に飽きてきたら野菜だしを加えてあげる程度がおすすめです。
離乳食初期は、味付けを加えるよりも食感や固さにバリエーションをもたせましょう!
3.楽しい雰囲気で食事をする
離乳食初期に「なかなか食べてくれない」と悩む親御さんは多いのではないでしょうか。私自身2人の娘がおりますが、離乳食初期は一口も食べてくれなかった日もありました。
赤ちゃんが離乳食を嫌がるときにおすすめなのは、楽しい雰囲気で食事をすることです。離乳食を無理やり口に運んだり、大人が怖い顔をしていては赤ちゃんも嫌になってしまいます。
なるべく笑顔で与えることを意識して、食事の時間を楽しめるといいですね。とはいえ、単純にお腹が空いていなかったり、体調が悪いこともあるため赤ちゃんの様子を見て食事をあたえてください。
離乳食の進め方~4つのステップ~
離乳食はおおよそ、以下4つの期間に分けられます。
- 離乳食初期(ゴックン期)
- 離乳食中期(モグモグ期)
- 離乳食後期(カミカミ期)
- 離乳食完了期(パックン期)
離乳食は赤ちゃんの成長に合わせて、食材の固さや味付けなどを工夫する必要があるため、それぞれのポイントを押さえて離乳食作りに活かしましょう!
1.離乳食初期(ゴックン期)のポイント
離乳食初期は分からないことばかりで不安も多いですよね。生後5ヶ月~6ヶ月頃の注意点や、ポイントをみていきましょう!
- 素材の味を活かす
- 初めての食材は病院が開いている時間に与える
- 授乳前のお腹が空いている時間に与える
離乳食初期は、はじめての食べ物に赤ちゃんも戸惑うことが多い時期です。まずは、食材を飲み込むことが目標なので、少しずつ慣らしていきましょう。無理せずその子のペースで進めていきます。
2.離乳食中期(モグモグ期)のポイント
離乳食中期になると、動きが活発になるため食欲旺盛の赤ちゃんもいるかもしれません。離乳食中期の生後7ヶ月〜8ヶ月頃のポイントや注意点を紹介します。
- 少しずつ味付けの幅を広げる
- 素材の味や舌触りが違うものを取り入れる
- 栄養バランスを考えた献立を心がける
この時期の離乳食は、舌でつぶして飲み込むことを目標にしましょう。食事も1回から2回に増えるため、徐々に食事のリズムを確立していきます。
食材の固さは、「絹ごし豆腐」くらいが目安です。指でつぶせるくらいの柔らかさがおすすめです。もし吐き戻してしまうことがあれば、食材の大きさやすりつぶしを1段階戻して様子を見てください。
離乳食後期(カミカミ期)のポイント
生後9ヶ月〜11ヶ月の離乳食後期は、食事の回数が3回になります。微妙な味の違いが分かるようになるため、今まで食べてくれた食材も食べなくなったり、食べムラが出てくる子も多いすよ。この時期の注意点やポイントを見ていきましょう。
- 手づかみ食べをさせて、食べる意欲を育てる
- なるべく同じ時間に食事をして生活リズムを安定させる
- 食べ物を丸のみしていないか注意する
9か月頃から「自分で食べたい!」という欲が強くなるため、手づかみ食べをするようになります。食材を触ったり、握ったりして感触や大きさなどを体感させるといいですね。
生後9ヶ月〜11ヶ月の食材の固さはバナナくらいの柔らかさがおすすめ。歯茎でつぶして飲み込むことを目標にしましょう。
4.離乳食完了期(パックン期)のポイント
生後1歳~1歳半の離乳食後期は、大人とほとんど同じものが食べられるようになります。エネルギーや栄養素を、母乳やミルク以外の食事から摂取できるようになれば離乳の完了です。
大人とほとんど変わらない食事になってきましたが、まだまだ体は未発達です。生後1歳~1歳半の注意点やポイントをみていきましょう。
- おやつなどの補食を2回与える
- 大人のご飯から取り分ける場合、味付けに気をつける
- スプーンやフォークを持たせる
離乳食後期の食材の固さは、「肉団子」くらいを目安にします。歯が生えていても、極端に固いものはまだまだ食べられません。柔らかめのご飯(軟飯)を炊いて、歯ぐきでつぶせるくらいであれば大丈夫です。
また1歳になると手先がどんどん器用になるため、スプーンやフォークに興味を示す子も増えます。最初はご飯をこぼしてしまうと思いますが、焦らず少しずつ練習していきましょう。
離乳食期は食材のアレルギーに気を付けよう!
離乳食期で注意したいのが食物アレルギーです。食事をしたあとに以下の症状が出たら食物アレルギーの可能性があります。
- 嘔吐した
- ポツポツとした蕁麻疹がでた
- 咳が止まらず体や顔が赤くなった
こちらは症状の一例ですが、初めて与える食材には十分に注意しましょう。それでは離乳食期に注意したい食材を紹介します。
赤ちゃんの離乳食期に注意したい食材
離乳食期に食べさせてはいけない食材はいくつかありますが、今回は代表的なものを紹介します。
- はちみつ
- お刺身
- 大豆
- ピーナッツ
- ごま
他にも注意が必要な食材は、アレルギー表示義務7品目でもある「卵・牛乳・小麦・カニ・エビ・そば・落花生」です。人によってはアレルギーが出る可能性があるので、初めて食べさせるときは注意しましょう。
万が一、アレルギーのような症状があらわれた場合は、「何を食べたか」「量ははどのくらいか」などを把握しておき、病院を受診した際に伝えましょう。
まとめ
本記事は離乳食の始める時期や完了期までの流れを紹介しました。離乳食を始める時期は赤ちゃんによって異なります。「首すわり」や「食べたい!」のサインを見逃さず、赤ちゃんのペースに合わせて始めましょう。
最後に、離乳食初期のポイントや注意点をまとめておきます。
- 食材の固さはヨーグルト状を目安にする
- 食材の味を活かした味付けにする
- 楽しい雰囲気で食事をする
「離乳食はいつから始めればいいの?」と悩んでいる方は、生後5ヶ月~6ヶ月頃がおすすめです。とはいえ、赤ちゃんのペースに合わせることが大事なので、リラックスして食事を楽しめるといいですね。
この記事のライター
田中しづる
【離乳食・幼児食コーディネーター / 主婦ライター】
未就学児2人の子育てをしている、田中しづると申します。
現在は上の子が保育園に通っている間に、自宅で赤ちゃんを見ながらWEBライターをしています。
とはいえ、育児と仕事を両立するのは大変で毎日あっという間に1日が過ぎております。
子育て中のママの悩みに寄り添いながら、役立つような情報を発信していきます!