【医師監修】赤ちゃんの前のめりはお座りの前兆?練習方法やベビークッションも紹介
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赤ちゃんの動きが活発になり、寝がえりやずりばいを始める頃「もうすぐ、お座りできるかな」と考えるのではないでしょうか?
「どのようにお座りできるの?」「練習はやった方がいい?」と疑問に持つ方も多いでしょう。そこで、今回はお座りを始める前兆や、練習で気を付けたいポイントなどをお話しします。
私も生後7ヶ月の娘がおりますが、実際に使っている便利グッズもご紹介するので、ぜひチェックしてみてください!
この記事の監修者
竹綱 庸仁
たけつな小児科クリニック 院長
2004年、愛知医科大学医学部卒業。同大学で臨床研修終了後、小児科に入局。2013年、奈良県内の病院で小児科の立ち上げに従事。2017年、たけつな小児科クリニックを奈良県生駒市に開設。「すべては子どもたちのために」をモットーに、一般的な疾患から、てんかんなどの神経疾患、食物アレルギー、日本でも数少ない小児頭痛を専門とするなど幅広い診療を行う。現在は病児保育室バンビ、言語発達遅延の子どもに言語訓練を行う児童発達支援施設「のびいく」を運営している。最近は「たけつな先生」のアカウントでTikTokerとしてLIVEを行うなど「さくらんぼエクササイズ」で活躍中。
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赤ちゃんのお座りはいつからできる?
寝る体制が多い赤ちゃんですが、1人で座ることができるようになるのは一体いつからなのでしょうか?
実は、私も生後7ヶ月の子育て真最中なので「もうすぐお座りできるかな?」「一緒に座ってご飯を食べたいな」とワクワクしているところです!
まずは、お座りを始める目安の時期をご紹介します。赤ちゃんによって個人差はありますが、一つの判断材料にしてみてください。
生後9~10ヶ月頃が1人で座れるようになる目安
お座りができるようになる時期は、一般的には7~8か月からです。この頃は、まだ1人で上手に座ることができないので、支えていないとコテンっと倒れてしまいます。
本格的に1人で座れるようになるのは、生後9~10ヶ月頃です。この頃になると、筋力がついて背骨も発達しているので、背筋をピンっと伸ばして座れるようになります。
しかし、これはあくまでも目安となる時期なので、座り始めるのが平均より早い子もいれば、遅い子もいるでしょう。
私の娘は生後7ヶ月で、まだ1人で座ることができませんが、「早く座れるようになるといいな」という気持ちと、「いつまでもこのまま赤ちゃんでいてほしい」という気持ちが混じるこの頃です。
監修者コメント
赤ちゃんの成長全体をみてあげよう
赤ちゃんは概ね生後7~8か月でお座りができるようになります。ただし、この時期にお座りができない場合でも12か月の時点で伝え歩きができていれば問題ありませんので、発達を全体的に見ることが大事です。
赤ちゃんの発達段階でみるお座りをする時期
赤ちゃんは、大人が驚くほどのスピードで成長するので、「お座りもあっという間にできるようになる?」と感じるかもしれません。
赤ちゃんのお座りは、成長に伴って段階的にできるようになります。そこで本章では、お座りをする時期の発達段階を月齢別に紹介します。
厚生労働省の乳幼児身体発育調査にも記載されているとおり、赤ちゃんによって運動機能の発達にはバラつきがあります。
資料で解説されている月齢別発達の目安はこのようになっています。
月齢 | 首がすわる | 寝がえり | お座り(1人座り) | はいはい | つかまり立ち |
4~5ヶ月未満 | 〇 | ||||
6~7ヶ月未満 | 〇 | ||||
9~10ヶ月未満 | 〇 | 〇 | |||
11~12ヶ月未満 | 〇 |
参考資料:厚生労働省の乳幼児発達育調査
「お座り」と「はいはい」は、ほぼ同時期に始まることが多いようです。はいはいを飛び越えてつかまり立ちをしたり順番が前後する子もいるので、成長具合は人それぞれです。
また、お座りが始まる8ヶ月前後は「人見知り」が始まる子も増えてきます。色々な面で変化が見れる時期なので、赤ちゃんの成長をしっかり目に焼き付けておきましょう。
監修者コメント
体幹や筋肉がついてくるとお座りができるようになる
お座りができる要素としては腰の筋力がついてきているか、体幹がしっかりしてきているかが重要となります。ただし、生後9か月になってもお座りができない赤ちゃんもいるので、腰を支えてバランスをとる練習をしてみましょう。
赤ちゃんのお座りが始まる前兆は?よくみられる特徴
児童館やキッズスペースなどで、同じような月齢の子がお座りをしている姿を見ると「うちの子も、もうすぐできるかな」と待ち遠しくなりますよね。
お座りが始まる前に、なにか前兆やサインがあれば心構えができるのではないでしょうか?
そこで本章では、お座りの前兆でよくみられる行動や特徴について紹介します!お座りが始まる見極め方法として、参考になれば嬉しいです。
「寝返り」や「寝返り返り」が上手になる
お座りの前兆でよくみられる行動の1つに、寝返り返りがあげられます。「寝返り」は、仰向けの状態からうつ伏せになる行動で、「寝返り返り」とは、うつ伏せから仰向けに戻ることをいいます。
寝返りや寝返り返りがスムーズにできるようになると、首や肩、背中や腰の筋肉が育ってきている証拠なので、そろそろお座りが始まるサイン!
赤ちゃん自身で体制が変えれる寝返りは、お座りやたっちの前に寝たままの状態でする大切な行動です。
ズリバイが上手になる
ズリバイとは、ほふく前進のような動きではいはいの一歩前に見られる行動です。
ズリバイは、全身運動なので筋肉や体幹をたっぷり鍛えることができます。体を持ち上げる力がつくと、安定したお座りができるようになるでしょう。
徐々に体のバランスが取れてくるので、赤ちゃん自身が身体のコントロールができるようになるまで見守りましょう。
監修者コメント
腰が据わってきたらお座りの前兆
赤ちゃんを含め3歳くらいまでは突然いろいろなことができるようになります。お座りに必要な要素は腰の筋力と体幹がしっかりしているかになるため、腰が据わってきた場合にはお座りができる前兆といえます。
お座りの練習は必要?練習させない方がいい時期
赤ちゃんの離乳食が始まると「ベビーチェアに座らせたい」「お座りの練習はした方がいい?」と考える方は多いのではないでしょうか?
私は生後7ヶ月の娘がいるので、お座りが上手になったら「椅子に座らせて一緒に食事をしたいな」と考えているところです。
本章では、お座りの練習を避けたい時期について解説します。これから「練習を始めようかな」と考えている方は、ぜひチェックしてみてください!
腰が据わるまで無理にお座りの練習をする必要はない
結論からお話しすると、お座りの練習は無理にする必要はありません。腰が据わるとは、背筋がしっかり伸び、サポート無しでも赤ちゃん1人で座れるようになる状態のことです。
座った姿勢でうしろを振り向けたり、手で支えなくても前かがみにならず座れるようになれば、腰が据わっている状態です。お座りをさせるのは、腰が据わるまで待ってあげた方がいいでしょう。
腰が据わる前の練習がNGといわれている理由は、以下の2つ。
- 転倒して、怪我につながる恐れがある
- お座り嫌いになる可能性もある
このような理由から、早い段階で行う無理なお座り練習は、控えた方がいいでしょう。
なかなかお座りができないと「成長が遅いのかな」と不安になるかもしれませんが、赤ちゃんの成長スピードは個人差があるので、気にしすぎなくても大丈夫です。
監修者コメント
体幹が弱い場合には練習も検討してみて
赤ちゃんの中にはお座りができずにつかまり立ちができたりする子もいます。したがって、お座りができないからと言って練習をする必要はありませんが、つかまり立ちをするために腰の筋力と体幹がしっかりすることが重要になるため、体幹がぐにゃぐにゃしている場合には腰を保持し、練習させてあげることも検討してください。
お座りの練習で試したい3つの方法
日常生活のなかで、簡単にできるお座りの練習方法をご紹介します。日頃から、生後7ヶ月の娘に試しているおすすめの方法です!
無理にお座りの練習をする必要はありませんが、バランスのとり方や感覚をつかめるようにサポートするのは、悪い事ではありません。
お座りの練習をするときは、周りの安全に配慮して赤ちゃんの機嫌がいいタイミングで行いましょう。
1.膝にのせて赤ちゃんの腰を支える
はじめに、お座りに慣れていない赤ちゃん向けの練習方法をご紹介します。
- 1.ママと赤ちゃんは、同じ方向を向く
- 2.膝の上に赤ちゃんを座らせる
- 3.腰を支えながらお座りに慣らす
簡単にできそうな方法でも、はじめのうちは赤ちゃんにとってお座り練習になります。
身体をしっかり支えてあげることで、赤ちゃんのバランスも安定します。
とはいえ、長時間の練習は赤ちゃんも疲れてしまうので、負担のない範囲で試してみてください!
2.お座りができる子と遊ばせて刺激をつくる
子どもはマネっこの天才です。お座りを始める時期の赤ちゃんは、今まで以上に好奇心旺盛になるので周りの人や物に興味を示すことが多いでしょう。
そこで、キッズスペースやプレイルームなどに行く機会があれば、お座りができる同じ月齢くらいの赤ちゃんと遊ばせてみてはいかがでしょうか?
お座りの練習方法ではないかもしれませんが、他の子から刺激をもらいお座りを始めるきっかけになることもあります。
3.遊びや離乳食を与えるタイミングで練習する
「お座りの練習はいつやればいいの?」と悩むところですが、あえて練習時間を作る必要はありません。
赤ちゃんの様子を見ながら、おもちゃ遊びの延長で座らせてみたり、離乳食をあげる時間を「お座りを練習する時間」としてもいいでしょう。
腰が据わっておらず、イスにまだ慣れていない子は、大人のひざに座らせて片方の手で支えながら離乳食をあげる方法もあります。
監修者コメント
練習する場合は赤ちゃんの姿勢に注意
お座りの練習は赤ちゃんを家族の膝に同じ方向を向いて座り、家族が後ろから腰を支えて上げることで練習できます。ただし、赤ちゃんの背中と家族の胸が接する、つまり、赤ちゃんが家族にもたれかかるような状況は避けるようにしましょう。
お座りの練習をサポート!人気のクッションやベビーチェア3選
お座りが始まる時期になると、「そろそろ、ベビーチェアを買おうかな」と考えるのではないでしょうか?
ベビーチェアといっても、ロータイプ、ハイタイプ、折り畳み式など種類がたくさんあるのでどれにしようか迷ってしまいますよね。
そこで本章では、先輩ママに好評の利便性に優れたベビーチェアを紹介します。これから購入を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください!
ロータイプなら空気イス
床に置くロータイプのベビーチェアのなかでも、空気で膨らます椅子は使いやすさ抜群です!
実際に私の娘も絶賛愛用中なのですが、離乳をこぼしてもサッと拭けますし、空気を抜けば小さく畳めるので旅行などの持ち運びにも便利です。
ビニールタイプの空気イスは、水はけが良いのでお風呂で使うこともできる優れもの。お値段も比較的リーズナブルなので、ぜひチェックしてみてください
写真で使用しているベビーチェアは、生後7ヶ月のお座り初期から2歳頃まで使うことができます。
ふかふかベビーチェア R(1個)【リッチェル】
ハイタイプなら取り付けるイス
ハイタイプで悩んでいる方におすすめなのは、テーブルに取り付けるタイプのベビーチェアです。
テーブルに取り付けるタイプのベビーチェアは、足がぶらぶらして床につかない使用になっているので、子どもが抜け出してしまうことを防ぎます。
使わない時は折り畳んで、しまっておくこともできるので場所も取らないですし、外出先でも使いやすいでしょう。
こちらの椅子も実際に購入したのですが、専用のトレイがついているので飲み物をこぼしても広がらないですし、手づかみ食べが始まる時期でもお手入れが簡単でおすすめです!
CONCENT Inglesina(イングリッシーナ) ファスト ベビーチェア
授乳クッションでお座りをサポート
簡易的にお座りの練習をさせたい場合は、授乳クッションを使ってみてはいかがでしょうか?
「コの字」部分に赤ちゃんをもたれかけるようにすると、クッションが腰や背中を支えて転倒防止になります。
クッションがあるとはいえ、お座りをさせるときはすぐに支えられるように大人が近くで見守り気を付けて行いましょう。授乳クッションは、他にも以下の役割があります。
- 授乳のサポート
- 背もたれやくつろぎたいときのサポート
- 抱き枕
- 読書やパソコン作業で肘置きとして
- 円座クッション
授乳クッションは活用方法が豊富なので、1つあると何かと便利なアイテムです!
監修者コメント
時間を作れるのであればスキンシップも兼ねて一緒に練習するのが理想的
ベビーチェアなどを使用することでお座りの練習をサポートすることも可能ですが、できれば赤ちゃんとのスキンシップの意味も含めて、できるだけ家族が腰を支えるなど一緒に練習をするようにするほうがより効果的です。
お座りの練習で気を付けたい3つの注意点
お座りができるようになると「寝ているばかりだったのに、成長したな」と嬉しい気持ちになりますよね。たくさんお座りをさせたくなりますが、最初のうちは無理は禁物です。
本章では、お座りの練習を行うときに気を付けたいポイントを3つご紹介します。お座りの練習で「つい、やってしまっている」という方は、注意してみてください。
1.長い時間座らせない
長時間のお座り練習は、赤ちゃんが疲れてしまいます。
慣れないうちは無理をさせず、座らせっぱなしにしないように短時間で切り上げるようにしましょう。
またこれまでもお話ししてきましたが、赤ちゃんのお座り練習をする時期は腰が据わってから行います。無理にお座りの練習をすると、背中や腰に負担をかけてしまうので注意してください
2.転倒した時のことを考える
お座りがまだ安定していない赤ちゃんは、姿勢が前のめりになりやすいため大人が支えていないと倒れてしまいます。転倒を防止するために、周りに柔らかいクッションなどがあると安心です。
お座りの練習を始める際は、周りに固いおもちゃがないか、テーブルの角が当たらないかなどを確認して、安全に配慮してから行うようにしましょう。
万が一転倒してもいいように、練習場所は和室やプレイマットの上がおすすめです。
3.赤ちゃんから目を離さない
お座りの練習をする際は、赤ちゃんから目を離さないようにしましょう。赤ちゃんは転びそうになった時に、受け身をとることができません。
お座りに慣れていない赤ちゃんは、練習中に前後左右に倒れてしまうので、すぐに支えられるように準備しておきましょう。また練習をさせすぎてしまうと、赤ちゃんが疲れてしまうので休憩を取ることが大事です。
監修者コメント
長時間の練習は避けよう
長時間練習をすると赤ちゃんが疲れてしまい、次第に練習を嫌がるようになります。赤ちゃんの機嫌をみながら、赤ちゃんのペースで練習を行いましょう。
お座りの練習を嫌がる理由は?
生後6、7ヶ月頃になると「そろそろ、お座りを始める時期かな」と考えるのではないでしょうか。
しかし、いざお座りの練習をさせてみると、のけぞって嫌がり泣いてしまうことはよくあることです。
また、お座りに慣れてきた赤ちゃんでも、外出先のベビーチェアだと上手に座れなかったりすることもありますよね。
そこで本章では、お座りをしたときに赤ちゃんが嫌がる理由を2つご紹介します!赤ちゃんがお座りを嫌がってしまい困っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
お座りをする時期が早い
赤ちゃんがお座りを嫌がる理由の1つに、まだお座りの時期が早いことが考えられます。周りの子より、お座りを始める時期が遅れていたとしても、焦らないで大丈夫です。
お座りをさせてみて泣いてしまうようであれば、その子にっとてまだその時期ではないのでしょう。
そんな時は、しばらくお休みをさせてみて時間を開けてから再チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
大人は「1歳くらいまでに上手にお座りできればいいか」くらいの気持ちでいた方が、気持ちに余裕が出てちょうどいいのかもしれません。
オムツが濡れていて不快
赤ちゃんがお座りを嫌がる理由に、オムツが気持ち悪くて泣いてしまうことがあります。急に機嫌が悪くなったときなど、オムツが汚れていないかチェックしましょう!
これから座る姿勢が多くなるので、座る前にオムツを確認する習慣をつけておきたいですね。
また、お座りが長時間できるようになると、オムツ漏れがしやすくなります。これまでテープタイプのオムツを使用している子は、逆戻りがしにくいパンツタイプ用のオムツを用意しておくと安心です。
抱っこがいい
私の娘の場合ですが「ママと離れたくない」「抱っこの方がいい」という理由で、お座りを嫌がることがあります。
特に、外出先のイスに座らせようとしても足をつっぱって嫌がり、全く座ろうとしません。もしかすると、1人で座るのが不安なのかもしれません。
そんな時は無理に座らせようとせず、一度ひざの上でスキンシップを取ってあげると落ち着く傾向があります。
監修者コメント
機嫌をみながら練習しよう
生後7か月にもなると赤ちゃんでも自我がでてきます。赤ちゃんの機嫌をみながら赤ちゃんのペースで練習をしてください。また、機嫌以外にもウンチをして気持ちが悪いなども考えられます。
まとめ
赤ちゃんのお座りは、成長に伴って自然にできるようになるものです。はじめのうちは、支えがないと不安定な赤ちゃんも、だんだん1人でも上手に座れるようになります。
腰が据わっていない赤ちゃんのお座り練習は、無理にやる必要はありません。長時間の練習は控え、座りっぱなしにさせないように気を付けたいですね。
お座りができるようになるまで、サポートをして可愛い赤ちゃんの成長を見守りましょう。
監修者コメント
個人差があるので総合的に判断しよう
赤ちゃんが必ずしもお座りができないと発達が遅いというわけではありません。特に生後1歳半までの赤ちゃんの発達には個人差があるため、他の発達も含め総合的に判断していくことが大切です。少しでも心配事があれば小児科の先生に相談してください。
この記事のライター
田中しづる
【離乳食・幼児食コーディネーター / 主婦ライター】
未就学児2人の子育てをしている、田中しづると申します。
現在は上の子が保育園に通っている間に、自宅で赤ちゃんを見ながらWEBライターをしています。
とはいえ、育児と仕事を両立するのは大変で毎日あっという間に1日が過ぎております。
子育て中のママの悩みに寄り添いながら、役立つような情報を発信していきます!