ハンドリガードはいつから?なぜするの?しない子もいる!

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「ハンドリガード」ということばを聞いたことがありますか?
ハンドリガードは赤ちゃんの成長過程において現れる仕草のひとつです。
赤ちゃんのハンドリガードをしている姿はとても可愛く、愛おしいものです。

「ハンドリガードってなに?」

「ハンドリガードはした方がいいの?」

といったママ・パパの疑問にわかりやすくお答えします。
ハンドリガードについて知り、少し目線を変えて赤ちゃんを見てみると、更に育児が楽しくなりますよ。

ハンドリガードとは?

ハンドリガード(Hand-regard)とは、赤ちゃん自身が自分の手をじっと見つめたり、口に入れてみたりする赤ちゃんの成長過程における特有の仕草のひとつです。
「regard」は「~を注視する、じっと見る」という意味なので手を見つめるという解釈になります。

私自身初めて聞いた時はどういった意味なのか分からなかったのですが、詳しく知ると神秘的で面白いなと感じました。

ハンドリガードはいつ始まっていつ終わる?

では、そもそもハンドリガードとはいつ現れる行為なのでしょうか?
また、すべての赤ちゃんに見られるのか気になるところだと思います。ハンドリガードの現れる時期や、個人差について詳しく見ていきましょう。

ハンドリガードは生後2~3ヶ月ごろにはじまる

一般的に、ハンドリガードは生後2~3ヶ月ごろにはじまるといわれています。
これは、生後2~3ヶ月ごろになると少しずつ周囲に関心が出てくる時期なので赤ちゃんにとって身近な自分の手に興味が向いているという現れです。

ハンドリガードをはじめてから1~3ヶ月頃徐々にしなくなる

ハンドリガードは、周囲に関心を持ち始めている現れなので、次第に興味はほかへ移っていきます。そのため、ハンドリガードをはじめてから1~3ヶ月経つと徐々にしなくなります。

しかし、赤ちゃんの発達過程においてすべての赤ちゃんが平均の数値通りに成長していくわけではありません。長い間ハンドリガードを楽しんでいる子もいれば、すぐに別のものに興味が向く子もいます。

生後6ヶ月ハンドリガードをしてるけど心配ない?

赤ちゃんがハンドリガードをはじめて可愛い気持ちの反面、長い期間ハンドリガードをしている様子に、なにか障害があるのではと不安に思うママ・パパがいらっしゃいます。
我が子が順調に成長しているのか気になるのは当然のことです。

しかし、ハンドリガードは赤ちゃんの成長における指標のひとつなので、ハンドリガードをしている・していない、期間が長い・短いなど、必要以上に心配しなくても大丈夫。

どうしても心配な場合には保健センターや、かかりつけの小児科に相談してみましょう。

ハンドリガードはなぜするの?

そもそもハンドリガードはなんのためにしているのでしょうか?
ハンドリガードが赤ちゃんの成長とどのような関係があるのかを知ると、さらに育児が楽しくなりますよ。

ハンドリガードは赤ちゃんの成長の現れ

ハンドリガードは、赤ちゃんの成長の現れのひとつで、以下の3つが発達している指標となります。

  • 脳(考える力)の発達
  • 視覚(見る力)の発達
  • 運動能力の発達

一つずつ見ていきましょう。

脳(考える力)の発達

まず一つ目に、脳(考える力)の発達です。
手を動かすと自分の手が見える、口に入れると違う感触があるなど、これらの感覚をとおして赤ちゃんは「この手は自分のものだ」ということに気付きはじめます。

我が家の長男は、自分の手を噛んで泣くといったことがよくありました。
このような経験を通して自分の身体があり、他者との区別に気付いていくのですね。

視覚(見る力)の発達

二つ目に、視覚(見る力)の発達です。
生まれたての赤ちゃんはまだ目で物を見る力が不十分です。しかし、1歳までの乳児期に赤ちゃんの視力は急速に発達していきます。

生後2~3ヶ月頃には物の動きを追えるようになるので、赤ちゃんにとって一番身近にある手に興味を持ち始めるのです。

運動能力の発達

生まれたばかりの赤ちゃんは、脳の発達や運動機能が未熟なため思い通りに身体を動かすことができません。しかし、日を追うごとに少しずつ赤ちゃんの脳は発達し、同時に運動機能も発達していきます。

目で見えたものを口に入れることができるようになったのは、運動機能や考える力が発達している指標となります。

ハンドリガードは必ず現れるわけではない

ハンドリガードが現れるタイミングや理由についてお伝えしましたが、ハンドリガードはすべての赤ちゃんに必ず現れる仕草なのでしょうか?

個人差がある

ハンドリガードはすべての赤ちゃんに必ず現れるものではありません。
個人差があり、する子もいれば、しない子もいます。

なので「うちの子はハンドリガードをしていないから心配」などと思わなくても大丈夫。実は、ママが見ていない時に手を触って遊んでいることもありますよ。

見れたらラッキーというゆったりとした気持ちでいましょう。

フットリガードもある

赤ちゃんが寝ている状態で自分の足を持って遊んでいる様子をみたことはありませんか?
これは、「フットリガード」と呼ばれるもので赤ちゃんが自分の足の存在に気づき、足を確認しています。

手や足を触って、動かして、少しずつ自分の身体の存在に気付いていくのでとても不思議ですね。

心配な場合はかかりつけの小児科に相談を

ハンドリガードやフットリガードには個人差があるとお伝えしましたが、少しでも心配な場合には、かかりつけの小児科や保健センターに相談することをおすすめします。

子どもが小さい時期は乳幼児健康診査や予防接種などなにかと出かけることが多いです。
その時に相談してみるとママやパパの負担も少ないですよ。

ハンドリガードは感覚を使った遊びをとおして促すのがおすすめ

ハンドリガードの時期や有無には個人差がありますが、自分の身体を上手に動かせるようになったり、自分と他者との区別がつくきっかけとなります。

ハンドリガードをあまりしていない赤ちゃんも、ママやパパが外から五感を刺激してあげることで発育が促されます。そのため、赤ちゃんの五感を刺激した遊びをおすすめします。

赤ちゃんの身体に触れたり、ママやパパと触れ合うことで少しずつ身体の認識に繋がっていきますよ。

おすすめの感覚遊び

赤ちゃんの五感を刺激した遊びとは、どのようなものがあるのでしょうか?

ここでは、簡単にできて赤ちゃんの好奇心をかきたてる遊びを紹介します。
どれも簡単ですぐできるものなので、赤ちゃんの機嫌が良い時にゆっくりと赤ちゃんとの時間を楽しんでみてくださいね。

体をつかった感覚遊び

赤ちゃんは触ってもらうことが大好き。
ママやパパに触れてもらうことで赤ちゃんは「幸せ」や「安心」を得ることができます。

ただ触るだけではなく、赤ちゃんの目を見て優しく声をかけながら触れてあげるのがポイント。全身を触りながら、「〇〇ちゃんのお腹だよ~」「足だよ~」などと語りかけてあげましょう。

音の感覚遊び

五感を育てるには、音を使った遊びもおすすめ。
赤ちゃんの近くで優しくパチパチと手を叩いてみましょう。ママが手を叩くと音が鳴ることに赤ちゃんは不思議におもいます。

また、物が握れるようになるとガラガラなどを赤ちゃんに持たせてあげて、赤ちゃんが動くと音が鳴る感覚を一緒に楽しみましょう。

我が家では、ガラガラのほかに柔らかい起き上がりこぼしを使って遊びました。物が握れなくても赤ちゃんが少し触れると「カランカラン」と音が鳴るので興味をもった様子でした。

ママやパパも楽しもう

赤ちゃんにとって、ママやパパと遊ぶ時間はとっても楽しい時間です。
ことばがまだ話せない分、ママやパパのことばを聞き、表情を見ながら、感覚をフルに使って赤ちゃんは遊んでいます。

ママやパパが笑顔で声を掛ける、抱っこしてくれる、おっぱいをくれるなど、日々の生活の中でも自然に五感は育っています。

赤ちゃんと遊ばなければ、などと義務感に捉われず、ママやパパが笑顔で赤ちゃんと触れ合うことが一番の赤ちゃんの楽しみです。

 愛おしい姿!ハンドリガードを記念に残そう

赤ちゃんがハンドリガードをしている姿は、とても愛おしく可愛いものです。
忙しい毎日でその日その日を過ごすことに一生懸命になってしまいがちですが、ハンドリガードは成長に伴い徐々に消えていくものなので写真に残しておくことをおすすめします。

赤ちゃんの全身写真も良いですが、ハンドリガードをしている姿のパーツを強調した撮影がおすすめ。また、撮影時は、フラッシュなどではなく自然光で撮影するとより美しく撮影できます。

後々見返すと、「こんな頃もあったな」と懐かしい気持ちが蘇ってきますよ。

こちらの記事では様々な記念の残し方を紹介しています。
ぜひ赤ちゃんとの思い出を残す際の参考にしてみてくださいね!

ハンドリガードで注意することは?

赤ちゃんの可愛い仕草のひとつ「ハンドリガード」ですが、注意することはあるのでしょうか?
気を付けるべきポイントをお伝えします。

手は清潔にしよう

赤ちゃんは、手を口の中に入れたり、ほこりやゴミを握っていることもよくあります。そのため、濡らしたガーゼや赤ちゃん用の手口拭きなどで拭いてあげましょう。

あまり神経質になりすぎると疲れてしまうので、ほこりを握っていたらとってあげる、おむつ交換のタイミングでさっと拭いてあげるなどで大丈夫です。

周囲の環境を整えよう

赤ちゃんの興味は自分の身体から少しずつ周りの環境へと移っていきます。赤ちゃんは自分で危険を察知できないので手をのばして触ろうとしたり、口に入れて確かめようとします。
そのため、赤ちゃんの手の届く場所に危険なものは置かないよう環境を整えましょう。

赤ちゃんの成長はそれぞれ。たくさんの可愛いを見つけよう

今回は、赤ちゃん特有の可愛い仕草「ハンドリガード」についてお伝えしました。

赤ちゃんがハンドリガードをしている姿を見かけたら「どんなことを考えているのかな?」と想像しながら眺めてみてください。ハンドリガードの持つ意味を知る前と知った後とでは、違った視点で赤ちゃんをみることができていると思います。

日々、家事や育児に追われバタバタと忙しい毎日ですが、たまにはなにも考えず、赤ちゃんとゴロゴロ過ごしたっていいんです。
きっと、ハンドリガード以外にも可愛い仕草や面白い仕草をたくさん見せてくれることでしょう。

この記事のライター

さくら みはる

さくら みはる

【資格:看護師 / 小児科にて勤務経験あり】
ライターのさくら みはると申します。11歳・5歳・2歳の3人のこども達の母です! こどもたちは一人ひとり性格も異なり育児の大変さに日々悩み、奮闘しています。 前職は看護師として病院に勤務していました。 小児科での勤務経験もあるので、母として看護師として、育児に悩むママ達の気持ちに寄り添えるような役立つ情報を発信していきます。よろしくお願いします!