赤ちゃんのイベントとは?出産後1歳の誕生日までのお祝いごとをまとめて解説

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赤ちゃんが生まれてからの1年は慣れないことも多く、あっという間に時間が経つように感じるものです。その1年の間には、赤ちゃんの健やかな成長を願ったり、お祝いしたりする伝統的なイベントが目白押し!

特に初めての赤ちゃんの場合、「お祝いごとで何をするのか」や「何のためにするのか」など、案外知らないことが多くあります。

この記事では、赤ちゃんが生まれてから1歳のお誕生日を迎えるまでに行われる主なイベントをまとめてご紹介します。

大切な赤ちゃんのために、事前にどんなイベントがあるかを把握してしっかり準備を整え、赤ちゃんとのかけがえのない時間を楽しみましょう!

生まれてから1歳までどんなイベントがある?

赤ちゃんが生まれてからの日々は「初めてできた」の連続です。例えば「初めての寝返り」や「初めて笑った」「首が座った」「ハイハイをした」など、赤ちゃんの成長の早さに驚かされます。

しかし、昔は現代ほど医療が発達していなかったこともあり、赤ちゃんが無事に成長することを願って節目ごとにイベントが行われていました

現在は昔より赤ちゃんの成長への心配は減っていますが、その時にしかできないお祝いのイベントがたくさんあります。赤ちゃんの成長に沿ってお祝いのイベントを把握しましょう。

生まれてから誕生日までのだいたいの流れは、次の通りです。(※生まれた月によってお祝いの順番が異なる場合があります。)

  • 生後7日目:お七夜
  • 生後1カ月ほど:お宮参り
  • 生後100日目:お食い初め
  • 生後6カ月:ハーフバースデー
  • 生まれてから初めての節句:初節句
  • 生後12カ月:ファーストバースデー

赤ちゃんのイベント1.お七夜

お七夜(おしちや)とは、生まれてきた赤ちゃんに命名してお披露目する儀式で、赤ちゃんが生まれて最初に行うイベントです。

ここでは、お七夜について解説します。

お七夜いつ・どこでする?

お七夜は自宅で生後7日目に行いますが、7日目の数え方には2つのパターンあります。1つ目は、赤ちゃんが誕生した日を1日目と数えて7日目の夜にお七夜を行うケース。2つ目は、赤ちゃんが誕生した日を0日と数えて7日目の夜にお七夜を行うケースです。

一般的に、生まれた当日を生後1日目と数えてイベントの日程を決めていきますが、地域により風習の違いがあるので、両家の祖父母に確認や相談をして日程を決めることをおすすめします。

お七夜で準備すること

お七夜では、赤ちゃんの名付けをするための「命名書」と、赤ちゃんの誕生や7日間の無事に生存できたことを祝う「お祝い膳」を用意します。

当日の流れは、まず命名式を行いその後に家族全員でお祝い膳を囲みます。命名書は文具店や赤ちゃん用品店、インターネットなどで用意できます。

お祝い膳は、赤飯や鯛の尾頭付き、お吸い物などおめでたいメニューを用意するのが一般的です。また、産後間もないママの負担にならないように、ケータリングや出前などを利用するのもひとつの手段です。

お七夜で注意すること

お七夜を行うタイミングは、赤ちゃんとママが退院する時期と重なる場合が多いです。産後間もない赤ちゃんは、生活リズムが安定しておらず、ママも体調が万全ではありません。

お七夜の次はお宮参りにお食い初めなど、赤ちゃんのイベントはたくさんあります。赤ちゃんとママの体調を第一に考えて、無理をしないように家族とよく相談して決めるようにしましょう。

赤ちゃんのイベント2.お宮参り

お宮参り(おみやまいり)とは、赤ちゃんの誕生を生まれた土地の神様(産土神)が祀られている神社に報告し、これからの健やかな成長を願ってお参りすることです

ここでは、お宮参りについて解説します。

お宮参りはいつ・どこでする?

お宮参りの時期は、男の子の場合は生後31日目、女の子の場合は生後32日目に行くのが一般的です。とはいえ赤ちゃんとママの体調が最優先。そこまで日数にこだわる必要はありません。

生後1カ月ごろというのは、あくまで目安です。しかし、次の行事とタイミングが重なることもあるので、家族とよく相談して日時を決めましょう。

お宮参りの神社は、どこの神社でも構いません。かつては地元の氏神様に氏子になったことを報告するという意味がありましたが、現在ではそのような意味合いは薄れてきており、どこの御神社でも良いとされています。

お宮参りで準備すること

お宮参りの当日までに準備しておきたいことは、次の通りです。

・服装

お宮参りの一般的な赤ちゃんの服装は、和装の場合、白羽二重(しろはぶたえ)という着物の上に祝い着といわれる掛け着を羽織ります。最近では、ベビードレスやカバーオールの上に祝い着を羽織るスタイルが主流になってきています。パパとママも赤ちゃんに合わせて和装やフォーマルなスーツ、ワンピースなど、お宮参りにふさわしい服装を用意しましょう。

・初穂料(はつほりょう)

神社でご祈祷を受ける場合、事前に神社で神職さんに祝詞(のりと)を上げてもらう予約します。ご祈祷を受ける際に、初穂料と呼ばれる謝礼の用意も必要です。

・会食

最近では、お宮参りの後に両家の祖父母を招いて食事会をすることが多くなりました。食事会を催すにあたり、両家の祖父母との日程調整や食事の好みなど、事前に確認して準備する必要があります。お店で会食する場合は予約などをするようにしましょう。

お宮参りで注意すること

お宮参りは、父方の両親が一緒に参加することが一般的ですが、地域により風習やしきたりが違います。現在では、両家の祖父母が参加するケースも多くあります。事前に両家の祖父母に確認して、参加の可否や日程調整をしっかりするようにしましょう。

また、お宮参りをするころの赤ちゃんは、まだ外出に慣れておらず、ぐずってしまうことも少なくありません。赤ちゃんの気分を切り替えるためにミルクやおもちゃ、オムツなどを準備し、当日は赤ちゃんの様子を常々チェックするようにしましょう。

赤ちゃんのイベント3.お食い初め

お食い初め(おくいぞめ)は、赤ちゃんが「生涯食べるものに困らないように」という願いを込めて、お祝い膳を用意して親族の長老が赤ちゃんに料理を食べさせる真似をするお祝いです。

ここでは、お食い初めについて解説します。

お食い初めはいつ・どこでする?

お食い初めは、別名「百日祝い(ひゃくにちいわい・ももかいわい)」とも呼ばれるように、産後100日前後に行われます。

地域により生後110日後や120日後に行う場合もあり、必ずこの日にしなければならないということはなく、お宮参りと一緒に行うこともあります。

自宅で行う場合は、自分たちでお祝い膳の準備したり、ケータリングや出前などを頼んだりすることも。また、お食い初めのコースやプランがあるホテルや料亭、レストランなどを予約して行うケースも多くなりました。

お食い初めで準備すること

お食い初めで用意するお祝い膳の一般的なメニューは、次の通りです。

  • 赤飯
  • 鯛の尾頭付き
  • 煮物
  • 香の物
  • お吸い物

お祝い膳に加えて、丈夫な歯が生えてくるようにと願いを込めて「歯固め石」を用意する地域もあります。

歯固め石は、河原や神社の境内などで調達してくる地域も多いですが、お宮参りで神社からの授与品の中に入っていることもあります。また、お食い初めの当日にお膳やお椀、お箸を新調するというしきたりがある地域もあります。

お食い初めで注意すること

お食い初めは地域により、日程やお祝いの仕方、お祝い膳の内容など、しきたりや風習の違いがあります。準備を始める前に、両家の祖父母に確認しておくことをおすすめします。

「初めて食べる」と書いてお食い初めですが、赤ちゃんはまだ母乳やミルクしか口にできない時期なので、本当に食べてしまわないように注意が必要です

赤ちゃんのイベント4.ハーフバースデー

もともと、ハーフバースデーは海外の習慣でした。大切な赤ちゃんが、無事に生後6カ月を迎えられたことを祝います。

特に決まりごとはなく、準備する物といえばハーフバースデーの飾り付けです。お部屋をきれいにかわいく飾り付けをし、ハーフバースデーの記念に家族全員で写真を撮って良い思い出を残しましょう。

赤ちゃんのイベント5.初節句

初節句(はつせっく)は、赤ちゃんが誕生してから最初に迎える節句です。節句は季節の節目のことで、1年間の中にある5つの代表的な節句のことを「五節句」と呼びます。

節句では無病息災や子孫繁栄、護国豊穣を願って、神様にお供え物をしてお供えした物を家族全員で一緒に食べて邪気を祓い、絆を深めていきます。

現在では、五節句ごとに親族で集まることはあまりありません。初節句では赤ちゃんのこれからの健やかな成長と健康を願い、お飾りをしたり、両家の祖父母を招いて祝宴を開いたりしてお祝いします。

初節句はいつ・どこでする?

初節句は、女の子と男の子で行う時期が異なります。女の子の場合は3月3日の上巳の節句(じょうしのせっく)、男の子の場合は5月5日の端午の節句(たんごのせっく)に行います。

一般的には、お宮参りが済んでから初節句を行います。しかし、女の子の場合は1月~3月生まれの赤ちゃん、男の子の場合は3月~5月生まれの赤ちゃんは、生まれて間もなく初節句の時期となります。

そのような場合は、無理をせず赤ちゃんとママの体調を考慮して、1年先送りでお祝いをすることが多いです。また地域により、赤ちゃんが誕生して最初に迎えるお正月の年を初節句の年とするという風習もあります。

初節句のお祝いでは、両親の祖父母から贈られた雛人形や兜を飾り、両親の祖父母や親戚を招き、家族全員でお祝い膳を囲みながらお祝いします。自宅で行うこともありますが、料亭やレストランでお食事会をする場合もあります。

初節句で準備すること

初節句の準備は、女の子の上巳の節句と男の子の端午の節句で準備する内容が違います。初節句のお祝いに両親の祖父母からお飾りを贈られることがあります。両親への内祝いは、お食事会への招待でお返しとするのが一般的です。

しかし、遠方で参加できない場合もあります。その場合は、いただいたお祝いの3分の1から2分の1程度のお返しをするのが一般的です。

ここでは、女の子と男の子それぞれの初節句で準備することについて解説します。

女の子の初節句で準備すること

女の子の初節句では、昔は母親側の祖父母から雛人形を贈られることが一般的でした。最近では両家の祖父母で折半して贈られるケースや、パパとママが準備するケースも増えてきています。雛人形は、2月の節分の後から2月中旬までに飾り付けます。

旧暦の3月3日ごろは、桃の花が満開になる時期だったことや桃が邪気を払う象徴ということもあり、女の子の節句を桃の節句と呼ぶこともあります。そのことから桃の花を飾る風習もあります。

お飾りの主な種類は、次の通りです。

  • 段飾り(2段、3段、5段、7段、8段など)
  • 親王飾り
  • 市松人形
  • 吊るし雛
  • 桃の花  など

上巳の節句で用意されるお祝い膳の一般的なメニューは、次の通りです。

  • ちらし寿司
  • 蛤のお吸い物
  • 雛あられ
  • 菱餅(ひしもち)
  • 白酒
  • 甘酒   など

男の子の初節句で準備すること

男の子の初節句では、昔は母親側の祖父母がこいのぼりや兜の準備をする風習がある地域もありました。現在では、パパとママで準備したり両家の祖父母で相談して折半したりするケースが増えてきています。

端午の節句のお飾りは大きく分けて2種類あります。兜や五月人形のように屋内に飾る「内飾り」、こいのぼりや軒菖蒲(のきしょうぶ)のように屋外に飾る「外飾り」です。

こいのぼりや兜は、4月に入ってからお天気の良い日に飾り付けられます。前日に飾り付けるのは「一夜飾り」といい縁起が悪いとされています。

端午の節句で用意されるお祝い膳の一般的なメニューは、次の通りです。

  • 粽(ちまき)
  • 出世魚(ぶり、すずきなど)
  • 筍(たけのこ)
  • 鯛(たい)
  • 鰻(うなぎ)
  • 鰹(かつお)
  • 柏餅(かしわもち)
  • 赤飯  など

外飾りの菖蒲とは別に、端午の節句にはお風呂に菖蒲の葉を浮かべて邪気を払う「菖蒲湯」という風習もあります。

初節句で注意すること

初節句は、地域によって時期やお祝いの仕方が違うことがあります。事前に両家の祖父母に確認と相談をして準備するようにしましょう。

また、初節句では赤ちゃんが食べられるご飯がほとんどないので、離乳食などあらかじめ用意しておくのがおすすめです。

赤ちゃんのイベント6.ファーストバースデー

ファーストバースデーは、大切な赤ちゃんが無事に1歳になったことをお祝いする特別な誕生日で、一升餅選び取りというイベントを行います。

ここでは、ファーストバースデーについて解説します。

一升餅

一升餅には、「食べ物に一生困らないように」や「長生きできますように」など、大切な赤ちゃんへの願いが込められています。地域により一升餅を背負わせる場合や踏ませる場合、転ばせる場合があるので、両家の祖父母に確認をしてみましょう。

選び取り

選び取りは、大切な赤ちゃんの前に「お金」や「そろばん」「筆」「はさみ」「定規」「音楽に関する物」「スポーツに関する物」などを置いて選ばせます。選んだ物によって、将来得意になることや職業、才能などを予想するというイベントです。

まとめ

今回は、赤ちゃんが生まれてから1歳の誕生日を迎えるまでに行うイベントをご紹介しました。

かつて医療がそこまで発達していなかった時代は、赤ちゃんが無事に成長していくことが当たり前ではありませんでした。そのため、赤ちゃんの成長の節目ごとに神様へ感謝をし、家族全員でお祝いをしたのです。

赤ちゃんの生存率が上がっている現代でもお祝いの行事は行われており、節目ごとに赤ちゃんの健やかな成長を喜びます。これからも元気でいてほしいという気持ちは、昔も現在も変わりません。

大切な赤ちゃんの成長と健康を願いつつ、一生の思い出を作ってみませんか?

この記事のライター

吉田英梨香

吉田英梨香

小学生と幼稚園児を子育て中のママライターです。子育てと仕事を両立させながら、子供たちの感性や表現力などを伸ばしていく手助けができるように、日々悩みながら試行錯誤しています。私は子供たちの「やりたい」を大切にするようにしていますが、つい「やりたい」を大切にしすぎて甘やかしてしまうこともしばしば……休みの日は、子どもと一緒にベランダ菜園や工作などを一緒に楽しんでいます。 育児に悩むママさんに寄り添った情報をお届けいたします。